【日本株週間展望】堅調、国内業績楽観支え-世界経済は警戒

8月2週(10-14日)の日本株は堅調が予想 される。国内の企業業績に対する楽観的な見方が根強く、直近で円安方 向に振れる為替動向もプラスに働きそうだ。一方、減速感を強める中国 など世界経済の先行き不安はくすぶり、上値を抑える可能性がある。

第1週の日経平均株価は週間で0.7%高の2万724円56銭と続伸し た。中国の需要鈍化や原油の供給過剰感から国際商品市況が軟調に推移 していることを受け、週前半は下落。一方、発表が相次いだ国内決算で は明治ホールディングスや鹿島、ダイキン工業など評価される企業が増 え、後半3日は上げた。TOPIXは6日の取引で6月に付けた日中の 年初来高値を更新、一時約8年ぶりの水準に達した。

主要上場企業の四半期決算発表はほぼ一巡した。三菱UFJモルガ ン・スタンレー証券のまとめによると、東証1部の3月決算企業(金融 除く)の4-6月期(第1四半期)は、発表済み企業75%の段階で前年 同期比5.2%増収、経常利益は31%増だった。増益率への寄与度は電 力・ガスが大きく、輸送用機器、電機も貢献した。9.9%増益の通期計 画に対する進捗(しんちょく)率は経常利益で27.9%と、2005年度以降 の平均23.4%を上回っている。直近の日経平均予想PERは16.5倍で、 4月時の18倍に比べ低い。

第2週の投資材料は、国内で10日に7月の景気ウオッチャー調 査、11日に工作機械受注、13日に6月の機械受注があり、週末14日は株 価指数オプション8月限の特別清算値(SQ)算出となる。米国では13 日に7月の小売売上高、14日に7月の鉱工業生産、中国では12日に7月 の小売売上高と工業生産、固定資産投資が公表予定だ。

<市場関係者の見方>

●みずほ投信投資顧問の青木隆シニアファンドマネジャー

米経済統計はポジティブなものがずっと出ている。その流れを引き 継ぐ形で、週初にかけ一段高も想定される。早期利上げ観測が一段と強 まり、米長期金利が上昇すればもう少し円安になり、輸出、大型株が買 われる可能性はある。一方、ファナックが通期業績計画を下方修正する など、中国経済の減速により日本企業にも影響が出ている。中国がいか に政策を変化させ、景気を支えるかどうかも焦点。

●パインブリッジ・インベストメンツの前野達志マネージングディレク ター

日経平均株価は2万円-2万1000円の間で4カ月ほどうろうろして きたが、レンジ内の動きはもう少し続く。コモディティ価格が表してい るように、景気に対し弱い見方が台頭している。業績のリビジョン・イ ンデックス、12カ月先のEPS成長率をみているが、日本以外は世界的 にひどい状況で、足元は景気に対し弱気にみている。

●岡三オンライン証券の伊藤嘉洋チーフストラテジスト

海外情勢への不安は拭えないものの、国内の企業業績と需給は悪く ない。良好な国内要因、円安傾向を追い風に一度上値を試す展開が想定 される。チャート面では6、7月高値の後、3番天井があり正念場。も ちあい離れで上昇相場に入るには、日経平均は2万868円3銭の6月高 値を抜ける必要がある。海外要因は重し。中国の景気減速もまだ気にな り、米国も利上げ観測に対する警戒感が強まっている。久々の利上げ前 に利益の出ている株を処分する動きがある。