伊藤忠と丸紅が最高益、非資源伸ばす-三菱商は4位に、商社4-6月

総合商社5社の2015年4-6月期連結決算 (国際会計基準)が6日、出そろった。非資源事業の利益を伸ばした伊 藤忠商事と丸紅が四半期ベースの純利益で過去最高益を計上したほか、 住友商事も大幅増益となった。一方、資源価格の下落が響き三菱商事と 三井物産は減益だった。

原油や鉄鉱石価格が前年同期と比べ約半分に下落するなど商品市況 は低迷。株式売却益などの一過性利益の計上も寄与したが、非資源分野 の利益で市況下落の影響を補うことができたかで業績の明暗を分けた。

伊藤忠の純利益は1215億円と同社として初めて四半期純利益で1000 億円台に乗せ、5社中トップとなった。一方、トップが常連だった三菱 商事はサケ市況の低迷で養殖事業が振るわず750億円と4位となった。

伊藤忠の鉢村剛最高財務責任者(CFO)は「生活消費関連を中心 とした非資源分野の好調が資源分野の落ち込みを補い、好調な決算だっ た」と振り返った。米建材会社の株式売却益や米シェールオイル事業か らの撤退に伴う税負担の軽減といった一過性要因も利益を押し上げた。

丸紅も米国での肥料・農薬販売会社や海外電力事業などの利益が増 加。松村之彦CFOは「資源市況の低迷が続いており資源関連ビジネス は厳しい事業環境だったが、非資源を中心に着実に収益基盤の強化が図 られている」と述べた。住友商事もメディア事業やリース関連事業が好 調で増益を果たした。

SMBC日興証券の森本晃シニアアナリストは「一過性利益の影響 を除いた実態ベースでの非資源事業の堅調さが確認でき、資源価格下落 の影響をオフセットできたことは評価できる」と述べた。

キャッチアップできる

一方、三菱商事は資源価格下落が280億円の減益要因となったほ か、昨年買収したサケ養殖事業の損益が赤字となったことも響いた。内 野州馬CFOは足元の原油や石炭価格は「非常に厳しい状況」と指摘。 通期の純利益に対する進ちょく率は低かったものの「キャッチアップで きる」として、今期予想の3600億円は据え置くと説明した。

三井物産も市況下落で610億円の減益要因となった。ただ、国内不 動産事業でのビル売却益や投資先の医薬ベンチャー企業の評価益計上も あり、通期業績に対する進ちょく率は40%に達した。松原圭吾CFOは 「資源以外の分野の打ち手の成果が徐々に上がってきている」と語っ た。

【総合商社5社の業績一覧】
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              4-6月期   16年3月期   進ちょく率
              純利益実績      純利益計画
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伊藤忠         1215( 50)       3300(9.8)         37%
三井物産        969(-24)       2400(-22)     40%
住友商事       820( 57)       2300(---)          36%
三菱商事        750(-32)      3600(-10)       21%      
丸紅        710(2.8)       1800( 70)          39%
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(注:単位は億円、カッコ内は前年同期期比%、各社国際会計基準)
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