ドル・円は124円後半、米雇用統計を見極めへ-利上げ観測支え

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東京外国為替市場ではドル・円相場が1ドル =124円台後半で推移。米早期利上げ観測を背景にドルが底堅い半面、 海外時間に発表される米雇用統計を見極めようとの雰囲気が強かった。

7日午後3時35分現在のドル・円相場は124円80銭前後。朝方に124 円67銭を付けた後、午後には日本株が上昇に転じたのに伴い水準を切り 上げ、取引終盤に124円86銭までドル高・円安に振れる場面もあった。

IG証券の石川順一マーケットアナリストは、「雇用統計待ちの相 場」だとした上で、「意識すべきは雇用統計が強い内容となった場合の 株式市場の反応」と指摘。「雇用統計が強かった場合に株式市場がそれ でも高値圏を維持するならば、利上げに対する耐性ができており、株安 による金利低下という要因が消えるため、ドル・円は6月に付けた高値 (125円86銭)を目指す可能性がある」と語った。

ユーロ・ドル相場も1ユーロ=1.09ドル台前半で小動きの展開とな り、同時刻現在は1.0915ドル前後で推移。ユーロ・円相場は1ユーロ =136円台前半でもみ合った。

米雇用統計

ブルームバーグがまとめたエコノミスト調査によれば、7月の米雇 用統計で非農業部門雇用者数は前月比22万5000人増加したと予想されて いる。失業率は前月と同じ7年ぶり低水準の5.3%と見込まれている。

三井住友銀行市場営業部為替トレーディンググループの呉田真二グ ループ長は、米雇用統計について「相応に堅調な結果に対する期待」が あり、ドル・円は124円台後半にいると説明。「少なくとも市場予想近 辺の結果であれば、9月利上げに向けて支障がない結果ということにな りそうだ」と指摘した。

今週は4日に9月利上げが適切とのアトランタ連銀のロックハート 総裁の発言が伝わり、米早期利上げ観測からドルを買う動きが強まっ た。ドルは5日には対円で2カ月ぶり高値となる125円01銭まで上昇 し、対ユーロでは約2週間ぶり高値の1.0848ドルを付けた。

IG証の石川氏は、7月以降、米金融当局サイドからタカ派的発言 が聞かれる中でドル相場と株式相場の順相関が強まっており、「利上げ に対する耐性ができつつあるのかなという気がする」と指摘。ただ、ま ずは雇用統計を見極める必要があるとし、強い内容を受けて株式市場が 崩れれば、「リスク回避のドル高になってドル・円以外のドル相場は上 がっても、ドル・円だけは下値をトライする可能性もある」と語った。

日本銀行はこの日の金融政策決定会合で、政策方針の現状維持を8 対1の賛成多数で決めた。結果は市場の予想通りで為替相場への影響は 限定的だった。この後、黒田東彦総裁が会見を行う。

大和証券金融市場調査部の亀岡裕次チーフ為替アナリストは、総裁 会見について「あらためて物価にもっと強い自信を持った発言をすると いうことはないと思うので、基本的にはあまり影響はない」と予想。 「為替に関わる発言を何かするかどうかということもあるが、それがな いとすれば、影響は少ないと思う」と話した。

--取材協力:大塚美佳、Daisuke Sakai.