債券は上昇、米債高受けて買い優勢-雇用統計控えた売りで下落場面も

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債券相場は上昇。原油安を背景に前日の米国 債相場が反発した流れを引き継ぎ、買いが優勢となった。一方、午後に 入ると、今晩発表される米雇用統計を控えた売りで、先物が約1週間ぶ りの安値を付ける場面があった。

7日の長期国債先物市場で中心限月9月物は、前日比12銭高の147 円56銭で始まり、147円57銭まで上昇した。その後は上げ幅を縮小し、 一時は4銭安の147円40銭と7月30日以来の水準まで下げた。取引終了 にかけて再び水準を切り上げ、結局は6銭高の147円50銭で引けた。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券の六車治美シニアマーケット エコノミストは、「きのうの午後に思ったより売られた反動もあって、 朝方は米金利低下を材料に買い先行となった。新興国を中心とした景気 減速懸念や商品市況の低迷などが長期金利の上昇を抑える」と話した。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の339回債利回 りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値と横ばい の0.42%で開始。午後に入ると一時、0.5ベーシスポイント(bp)高 い0.425%と7月30日以来の水準に上昇。その後は0.415%に下げてい る。

新発20年物の153回債利回りは0.5bp低い1.185%で始まった後、い ったんは1.195%に上昇したが、その後は1.18%まで下げた。新発30年 物の47回債利回りは午後に入って1bp低い1.435%まで低下した。

パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長は、 「米雇用統計待ち。9月の米利上げを織り込むプロセスに入っている」 と指摘。ただ、「米長期金利は利上げを織り込む過程の割には上昇しな い。ドル高、原油・商品市況下落により、インフレ圧力が後退してい る。米長期金利が上昇しないのであれば、日本市場も気にしないのでは ないか」と話した。

6日の米債相場は反発。米10年国債利回りは前日比5bp低下 の2.22%となった。原油相場が3月以来の安値に下げたことでインフレ 期待が後退し、国債の需要が高まった。ニューヨーク原油先物市場で は、ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物9月限 が下落。一時1バレル=44.20ドルを付けた。

日本銀行はこの日、6日から開催の金融政策決定会合で、政策方針 の現状維持を8対1の賛成多数で決めた。ブルームバーグがエコノミス ト37人を対象に実施した事前調査では全員が現状維持を予想していた。 会合結果を踏まえて黒田東彦総裁の定例記者会見が行われる。

米国ではこの日、7月の雇用統計が発表される。ブルームバーグが まとめたエコノミストの事前予想(中央値)で、非農業部門雇用者数は 前月比22万5000人増加が見込まれている。前回は22万3000人増だった。

マスミューチュアル生命保険運用戦略部の嶋村哲金利統括グループ 長は、「米雇用統計が強ければ週明けの円債は売られるかもしれない が、そこは基本的に買い場だと考えている。個人的には市場予想比でや や弱いのではないかとも思っている」と語った。

--取材協力:Daisuke Sakai、赤間信行.

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