米欧大手行、アジアのデリバティブブームからの追い風失速も

ゴールドマン・サックス・グループやシティ グループなどの投資銀行の年前半の業績は、中国市場へのアクセスに伴 うアジア地域でのデリバティブ(金融派生商品)セールス・トレーディ ング収入の増加で押し上げられた。しかし、株高の勢いが弱まる中、業 績の伸びは今後緩やかになる可能性がある。

クレディ・スイス・グループやUBSグループ、ソシエテ・ジェネ ラルの財務諸表や決算発表後のコメントにもデリバティブと仕組み商品 の影響が浮き彫りになっている。ドイツ銀行は2015年中間決算で4-6 月(第2四半期)の株式デリバティブ収入が「アジアでの好調なパフォ ーマンスを受けて前年同期比で著しく増加した」と説明した。

英分析会社コーリション・デベロップメントによれば、中国市場に 対するエクスポージャーの拡大が、年前半にアジア太平洋地域での株式 デリバティブや株式全般のセールス・トレーディング収入の伸びに最も 大きく貢献した。

ただ、上海株は先月、1営業日としては07年2月以来最大の下げを 記録し、過去5営業日でも4回下落。売買の減少に加え、前例のない政 府の市場介入を受けて投資家が去るとの懸念が強まっている。

シティグループのアジア太平洋マルチアセットグループ責任者、シ リル・トゥルブレイウィッチ氏(香港在勤)は、香港と上海の取引所接 続が株式リンク商品の発行を押し上げたものの、株価下落で年後半は鈍 化する可能性があると指摘した。こうしたトレンドは既に日本で鮮明 だ。個人投資家向けの株価連動型売出債の発行は5月に約2年ぶりの高 水準に達したが、その後は中国株急落を受けた投資家の動揺を受けて減 少に転じている。

原題:Wall Street’s Profit Boost From Asia Derivatives Boom May Stall(抜粋)

--取材協力:Yakob Peterseil、Ben Eisen.

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