ドルは124円台後半、米9月利上げ観測で底堅い-雇用統計待ち

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東京外国為替市場では、ドル・円相場が1ド ル=124円台後半で推移。米供給管理協会(ISM)が発表した7月の 非製造業景況指数が10年ぶりの水準に上昇したことを背景に9月の利上 げ観測が強まる中、ドルは底堅い展開が続いた。

6日午後3時25分現在のドル・円相場は124円75銭付近。ドルは朝 方に124円89銭を付けた後、正午すぎに124円70銭まで下げたが、下値は 限定的となった。前日の海外市場では一時125円01銭と、6月8日以来 の水準までドルが急伸した。主要10通貨に対するドルの動きを示すブル ームバーグ・ドル・スポット指数は海外で1219.31と、3月16日以来の 高値を付け、同時刻現在は1215台で推移している。

外為どっとコム総合研究所の石川久美子研究員は、ドル・円相場は これまで上値の抵抗線だった水準が下値の支持線になっていると説明。 その上で、「ドルが一段と上昇するには米雇用統計を待ちたい」とし、 積極的な取引に踏み込みにくい状況だと言う。

米国で5日に発表された7月のISM非製造業総合景況指数は60.3 と、2005年8月以来の高い水準となった。ブルームバーグがまとめた市 場予想(中央値56.2)の最も高い数字を上回った。項目別では雇用指数 が59.6と、前月の52.7から大きく上昇し、1カ月の上げ幅としては1997 年の記録開始以降で最大だった。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券の植野大作チーフ為替ストラ テジストは、米利上げについて9月なのかどうかでマーケット心理が揺 れていたとし、足元では「9月に再び寄ってきている感」があると指 摘。6月10日の黒田東彦総裁の発言を受けて撃墜された124円60銭前後 がドルの精神的な抵抗帯になっていたが、アトランタ連銀のロックハー ト総裁の発言が伏線となり、ISM非製造業指数との「合わせ技一本」 で、ついに「黒田シーリング」を抜けたと説明する。

米雇用統計を見極め

一方、給与明細書作成代行会社のADPリサーチ・ インスティテ ュートが5日に発表した給与名簿に基づく集計調査によると、7月の米 民間部門の雇用者数は前月比で18万5000人増加と、ブルームバーグがま とめた市場予想の中央値21万5000人増を下回った。また、6月分は22 万9000人増と、速報値の23万7000人増から下方修正された。

みずほ銀行の為替トレーダー、日野景介氏(ニューヨーク在勤) は、ADP雇用統計の結果が弱かったことで、7日発表の雇用統計に関 して、「強い数字が出るという期待はそれほど高くないかもしれない」 と指摘。ただ、「弱い数字が出ても、ドルはそんなに落ちない」可能性 があると言う。

ブルームバーグがまとめた市場予想によると、7月の米農業部門の 雇用者数は前月比で22万5000人増が見込まれている。6月は22万3000人 の増加だった。失業率は5.3%と、前月と同水準の見込み。平均時給は 前月比0.2%増と、6月の横ばいから伸びの加速が予想されている。

--取材協力:大塚美佳、池田祐美.

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