中国:景気支援で建設事業向け債券発行へ、20兆円超-関係者

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中国は景気押し上げにつながり得る建設事業 の資金に充てるため、少なくとも1兆元(約20兆円)の債券を発行する 計画だ。最終的にその数倍の発行額となる可能性もある。事情に詳しい 関係者が明らかにした。

中国の前政権が2008年に打ち出した景気対策は、地方政府の債務を 膨らませる結果となったが、現政権の習近平国家主席と李克強首相は中 央政府の機関を通じて資金を集める。債務借り換えのただ中にある地方 政府は資金調達活動を抑制しており、インフラ関連支出も鈍っている。

中国では今年の政府目標である7%前後の成長を達成できない可能 性を示す兆候が増えており、政府はこうした状況を踏まえて建設事業向 けの債券発行プログラムに踏み切った。市街地再開発を含むインフラ事 業が製造業の低迷をある程度カバーする可能性がある。

みずほセキュリティーズアジアのアジア担当チーフエコノミスト、 沈建光氏(香港在勤)は3日のリポートで、「政府が財政を通じた大規 模な包括的刺激策を準備しているとわれわれは考えている」と指摘、 「こうした刺激策が導入されなければ、国内経済が08年よりも悪化し、 ハードランディングに向かう可能性がある」との見方を示した。

債券発行計画について公に話す権限がないとして関係者が匿名を条 件に述べたところによれば、政策銀行である国家開発銀行と中国農業発 展銀行が債券の発行主体となる。関係者の1人によると、中国人民銀行 (中央銀行)の流動性支援を受け、中国郵政貯蓄銀行がこの債券を買い 取る。

ロイター通信が先にこの建設事業向けの債券発行計画を伝えてい た。人民銀にファクスでコメントを求めたが返答はない。中央政府が同 債券の利子の大半について補助金を出すと関係者は説明している。

利下げ

人民銀は昨年11月から4回にわたって利下げを断行、市中銀行の預 金準備率も数回引き下げたものの、不動産市場の低迷に苦しむ産業を支 えるまでには至っていない。8月に入り発表された当局と民間の中国製 造業購買担当者指数(PMI)は7月の低迷を示した。

中信建投証券のアナリスト、黄文涛氏(北京在勤)は4日のリポー トで、「伝統的な政策手段がそれほど十分な効果を発揮していないこと が分かる。商業銀行の貸し渋りで、政策銀行が役割を担う必要があるだ ろう。的を絞った債券発行を準備することで債券市場に対する圧力を和 らげる狙いがある」とコメントした。

原題:China Said to Plan New Bond Program for Construction Stimulus(抜粋)

--取材協力:Helen Sun、Xin Zhou、Yuanting Yin、Xize Kang、Jessica Zhou.