日本株上昇、内需選好と業績評価-不動産や建設、水産に買い

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5日の東京株式相場は上昇。米国や中国など 海外に対する国内の景気、企業業績の堅調さを評価する動きが広がり、 不動産や建設株が高い。四半期決算で最終利益の進捗(しんちょく)率 が高かった日本水産、営業増益を確保した住設機器のリンナイが急騰 し、水産・農林と金属製品は業種別上昇率の1、2位に並んだ。

TOPIXの終値は前日比6.02ポイント(0.4%)高の1665.85と6 日続伸、日経平均株価は93円70銭(0.5%)高の2万614円6銭と3営業 日ぶりに反発した。

大和住銀投信投資顧問の岩間星二シニア・ファンドマネジャーは、 国内の企業業績は「中国景気に対する懸念があり、資源やスマートフォ ン、設備投資、半導体などに陰りが出ているが、全体的に見れば好調。 内需関連が指数を押し上げている」と指摘。米国の金融政策に不透明感 はあるが、「米利上げ後にまた相場の上昇基調はあり得る。利上げは相 当慎重なペースになることが強調されるだろう」と話していた。

きょうの日本株は小安く始まり、前日終値を挟んでもみ合った後、 午前後半以降に上昇基調を鮮明にした。米利上げ時期の不透明感やトヨ タ自動車の決算失望、米アップル株の続落などが投資家心理の重しとな っているものの、個別の好決算銘柄を買う動きは根強く、ドル・円相場 が円安方向に振れた点も相場の持ち直しにつながった。

午後の開始早々には、日経平均は一時195円高の2万715円まで上げ 幅を拡大。終値でも7月23日以来、およそ2週間ぶりの高値水準となっ た。東証1部売買代金も3兆円を超え、7月10日以来の多さ。しんきん アセットマネジメント投信の山下智己主任ファンドマネージャーは、 「今はリターン・リバーサルの相場だ。鹿島の決算が良く、影響を与え ている。出遅れていた内需の銘柄が物色されている」とみていた。

焦点は徐々に米雇用統計へ

ただ、午後後半以降にかけてはやや伸び悩み。松井証券の窪田朋一 郎シニアマーケットアナリストは、国内企業決算は峠を越え、徐々に 「今週末の米雇用統計に焦点が移っていく」と言う。

米アトランタ連銀のロックハート総裁は米紙ウォールストリート・ ジャーナルのインタビューで、9月利上げが適切になりそうとの認識を 示唆。総裁発言、一部企業決算の低調が嫌気され、4日の米国株はS& P500種株価指数など主要3指数が続落した。

東証1部33業種は水産・農林や金属製品、不動産、精密機器、建 設、海運、非鉄金属、ガラス・土石製品など28業種が上昇。小売や石 油・石炭製品、輸送用機器、食料品、サービスの5業種は下落。東証1 部の売買高は25億8408万株、売買代金は3兆1905億円、上昇銘柄数 は1072、下落は687。

売買代金上位ではソフトバンク、ファナック、三井不動産、三菱地 所、大成建設、鹿島が上げ、4-6月期営業増益と自社株買いが好感さ れたテルモは急騰。半面、4-6月期営業利益は増益ながら、市場予想 を下回ったトヨタ自動車が安く、米アップルサプライヤーの村田製作 所、アルプス電気も売られた。国内ユニクロ既存店売り上げの減少と野 村証券の投資判断引き下げを受けたファーストリテイリングも安い。