8月4日の海外株式・債券・為替・商品市場

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欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:ドル堅調、4カ月ぶり高値-利上げ近いとの観測広がる

4日のニューヨーク外国為替市場ではドルが4カ月ぶり高値に上 昇。連邦公開市場委員会(FOMC)がほぼ10年ぶりとなる利上げに踏 み切る根拠を得るかどうか、7日発表の7月雇用統計が注目されてい る。

ドルは主要通貨の大半に対して堅調に推移。アトランタ連銀のロッ クハート総裁は米紙ウォールストリート・ジャーナルとのインタビュー で、9月利上げが適切になりそうだとの認識を示した。先物市場では9 月利上げの確率上昇が織り込まれつつある。

ケンブリッジ・グローバル・ペイメンツのシニア・マーケット・ア ナリスト、スコット・スミス氏(カルガリー在勤)は「ロックハート総 裁のコメントに助けられ、ドルの魅力は再び高まった」と指摘。「この 1週間かそこらの展開は依然として、年内いつかの時点での利上げへと FOMCを強く誘導するものだ」と述べた。

ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを 示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.3%上昇の1214.12。終値 ベースでの3月17日以来高値に達した。ドルは対ユーロで0.6%高い1 ユーロ=1.0881ドル。対円では0.3%上げて1ドル=124円38銭。

7月の米雇用統計についてブルームバーグがアナリスト83人を対象 にまとめた予想中央値では、非農業部門雇用者数は22万5000人の増加。 6月は22万3000人の増加だった。

初回利上げ後に実効フェデラルファンド(FF)金利が平 均0.375%になるとの想定に基づけば、9月会合での利上げ確率は48% として先物市場に反映されている。この日の早い時間では38%だった。

9月利上げに照準

クレディ・スイス・グループの外為ストラテジスト、マット・ダー 氏(ニューヨーク在勤)は「市場は9月利上げの可能性を織り込み続け ることになりそうだ。金曜の雇用統計は雇用コスト指数が弱かった後だ けに極めて重要だ」と指摘。今年のFOMCで議決権を有するロックハ ート総裁のコメントがドル買いを促したのは「間違いない」とダー氏は 述べた。

米ドルはオーストラリア・ドルに対して一時2%安まで売り込まれ た。オーストラリア準備銀行は政策金利を据え置くとともに、一段の通 貨下落が必要との文言を声明から削除した。

豪中銀は4日、政策金利であるオフィシャル・キャッシュレートの 誘導目標を過去最低の2%に据え置いた。今回の決定は市場とエコノミ ストの予想通り。豪中銀は今年2月と5月に利下げを実施した。豪ドル が対米ドルでピークを付けたのは2011年。現在はそこから30%以上下落 している。

原題:Dollar Rises to 4-Month High on Speculation Fed Is Close to Hike(抜粋)

◎米国株:3日続落、決算を受けた失望売り-アップルの下げは続く

4日の米国株は3日続落。オールステートやCVSヘルスといった 企業の決算内容が嫌気されたほか、前日調整局面に入ったアップルにさ らに売りが出た。

住宅・自動車保険会社オールステートは10%安。同社四半期決算は 自動車保険の請求増で利益が落ち込んだ。CVSヘルスは2.5%安。ア ップルは3.2%下げて6カ月ぶり安値。一方、携帯電話事業者のスプリ ントは上昇。利益がアナリスト予想を上回ったことが好感された。

S&P500種株価指数は前日比0.2%安の2093.32。ダウ工業株30種 平均は47.51ドル(0.3%)下げて17550.69ドル。ナスダック総合指数 は0.2%下げた。

ウォレン・ファイナンシャル・サービス・アンド・アソシエーツで 資産運用に携わるランディ・ウォレン氏は、「アップルが心配だ。すべ ての株価指数にかなりの影響を及ぼす大型株だ」と述べ、「今決算シー ズンは苦戦している企業が多い。世界的な成長懸念もある」と続けた。

利益見通し

S&P500種に採用されている企業のうち、ほぼ4分の3が四半期 決算を発表済み。このうち利益が予想を上回ったのは74%、売上高が予 想を上回ったのは約半数だった。アナリスト予想によると、第2四半期 のS&P500種企業の決算は2.8%の減益。約3週間前は6.4%減益が見 込まれていた。

6月の製造業受注は前月比で1.8%増、ブルームバーグがまとめた 市場予想と一致した。労働省が今週発表する7月の米雇用統計では22 万5000人の雇用増が見込まれている。前月は22万3000人の増加だった。

アトランタ連銀のロックハート総裁は、ウォールストリート・ジャ ーナル(WSJ)のインタビューで、連邦公開市場委員会(FOMC) は利上げの用意が整う位置に「接近」しつつあると語った。その上で、 データが「顕著に悪化」した場合は、総裁自身は利上げ開始の先延ばし に納得すると述べた。

シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数 ( VIX)は3.5%上昇し13。

S&P500種の産業別10指数のうち、8指数が下落。特に公益事業 株やテクノロジー株が下げた。一方、素材株と選択的消費株は上昇し た。

テクノロジー株は0.7%安。アップルは5日続落。株価は前日、200 日移動平均を下回った。

公益事業株は1.6%下落。NRGエナジーは10%安。エンタジーも 下げた。

原題:U.S. Stocks Slide Amid Allstate, CVS Results; Apple Extends Fall(抜粋)

◎米国債:下落-原油反発やロックハート総裁の9月利上げ示唆で

4日の米国債相場は6月初め以来の高値から下落。原油相場の反発 や、アトランタ連銀のロックハート総裁が連邦公開市場委員会 (FOMC)は利上げの用意が整う位置に「接近」しつつあると述べた ことが手掛かり。

10年債利回りは一時、200日移動平均を付けた後に上昇。前日の市 場では米国債相場は上昇していた。原油値下がりや予想を下回る製造業 活動の指数を受けてインフレ見通しが後退し、金融当局が利上げ開始を 遅らせるとの観測が広がった。

ロックハート総裁は米紙ウォールストリート・ジャーナル (WSJ)とのインタビューで、利上げの9月から後への先延ばしを自 身が納得するには経済データが顕著に悪化する必要があると述べた。

RWプレスプリッチの政府債取引担当マネジングディレクター、ラ リー・ミルスタイン氏(ニューヨーク在勤)は「ここ最近いくつか軟調 なデータが見られた後もロックハート総裁は、そうしたデータに関係な くなお9月に動くべきだと主張している」とし、総裁は「当局の利上げ 計画が変わったとの一部の見方を押し返している」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは7ベーシスポイント(bp、1bp =0.01%)上昇の2.22%。200日移動平均は2.14%前後。同年債(表面 利率2.125%、2025年5月償還)価格は5/8下げて99 5/32。

この日特に大きく下げたのは3-5年物の国債。これにより、30年 債との利回り格差は縮小した。5年債と30年債の利回り格差は4月以降 で最小。

利上げ確率

利上げ後に実効フェデラルファンド(FF)金利が平均0.375%に なるとの仮定に基づけば、9月会合での利上げ確率は48%とFF金利先 物市場に反映されている。3日は38%だった。12月会合もしくはそれよ り前の利上げ確率は、前日の68%から75%に上昇した。

この日は原油相場が反発したことで、インフレが減速し利上げが先 延ばしされるとの観測が後退したことも、国債市場にはマイナスとなっ た。

ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物はこの 日反発。前日までの3営業日では7%超下げていた。

RBSセキュリティーズの米国債ストラテジスト、エドワード・ア クトン氏は「原油相場の反発で長期債が軟調な展開となっている」と指 摘。「エネルギー価格を予想するのは難しい。数週間前よりも底に近づ いているようだ」と続けた。

朝方発表された6月の米製造業受注は前月比1.8%増で、伸びは市 場予想と一致した。前月は1.1%減だった。統計発表後も米国債相場は 軟調な展開が続いた。

10年物インフレ連動債と同年限の通常国債との利回り格差(ブレー クイーブンレート)は約1.7ポイントに拡大。3日は一時1.67ポイント と3月以降で最小となった。

原題:Treasuries Fall From 2-Month High as Lockhart Signals September(抜粋)

◎NY金、ほぼ変わらず-中国減速懸念でプラチナは6年ぶり安値

4日のニューヨーク貴金属市場では金先物相場がほぼ変わらず。プ ラチナは6年ぶり安値、パラジウムは2012年以来の安値をそれぞれつけ た。中国での需要減速を背景に、供給が十分にあるとの観測が広がっ た。

TDセキュリティーズ(トロント)の商品戦略責任者、バート・メ レク氏は電話インタビューで、「貴金属は概して世界的な自動車生産や 販売水準の弱さに反応している。中国や新興国市場は好調とは言えず、 それは自動車触媒の需要が打撃を受けることを意味する」と述べた。

プラチナ先物10月限は前日比0.9%安の1オンス=958.50ドル。一 時は945.40ドルと、2009年1月以来の安値となった。

パラジウム先物9月限は0.8%下げて598.60ドル。一時は586.55ド ルと、12年8月以来の安値。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物12 月限は前日比0.1%高の1オンス=1090.70ドルで終了。

銀先物9月限は0.3%上げて14.557ドル。

原題:Platinum Falls to Six-Year Low on China Concerns; Gold Steady(抜粋)

◎NY原油:反発、売られ過ぎを警戒-米在庫の減少予想で

4日のニューヨーク原油市場でウェスト・テキサス・インターミデ ィエート(WTI)先物は反発。米国の供給が減少するとの見通しに基 づくと、前日の取引でロンドンの北海ブレント原油が1バレル=50ドル を割り込んだのは売られ過ぎとの警戒が広がった。5日発表の米在庫統 計では2週連続での減少が明らかになると予想されている。

みずほセキュリティーズUSA(ニューヨーク)の先物部門ディレ クター、ボブ・ヨーガー氏は電話取材に対し、「このところ原油と中国 株に相関性が見られるが、昨夜はかなり明るい展開になった」と指摘。 「米国の在庫が減少するとの予想もある」と続けた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物9月限は前日 比57セント(1.26%)高い1バレル=45.74ドルで終了。ロンドン ICEのブレント先物9月限は47セント高い49.99ドルで引けた。

原題:Crude Gains After Drop Below $50 for First Time Since January(抜粋)

◎欧州株:6営業日ぶり下落、銀行株に売り-ギリシャは続落

4日の欧州株式相場は6営業日ぶりに下落。鉱山株が上げたもの の、銀行株が売りを浴びた。ギリシャ市場では指標のアテネ総合指数が 続落した。

フランスのクレディ・アグリコルが10%急落するなど、指標のスト ックス欧州600指数の中で銀行銘柄は最悪のパフォーマンスとなった。 同行が株主還元の資本確保につながり得る再編の承認を当局から得られ ていないことを示唆したことが売り材料。原油相場が下げ基調にあるこ とを背景に、仏トタルとイタリアのENIを中心に石油・ガス銘柄も下 げた。

一方、英豪系鉱山会社であるBHPビリトンとリオ・ティントが買 われ、資源銘柄の上昇率は業種別指数の中で最大となった。一部の金属 相場が値を戻したことが手掛かり。

ストックス600指数は前日比0.2%安の398.75で取引を終了。一時 は0.6%下げた。イタリアのFTSE・MIB指数とスペインの IBEX35指数はそれぞれ1%下げた。

ウニクレディト銀行のストラテジスト、クリスチャン・ストッカー 氏(ミュンヘン在勤)は「銀行セクターは主にクレディ・アグリコルの せいで低迷した」と発言。「過去数週間、鉱山株は極めて軟調だった。 この日は反発したが、ちょっと安堵(あんど)するだけだ」と語った。

アテネ総合指数は1.2%安と、西欧市場の主要株価指数の中で最大 の下げとなった。5週間ぶりに取引再開した前日は16%急落していた。

欧州の個別銘柄では独高級車メーカーのBMWが1.3%安。アイル ランドの製薬会社シャイアーは5.9%値下がりした。

原題:Bank Shares Lead European Stock Drop as Greece Falls for 2nd Day(抜粋)

◎欧州債:ドイツ債が反落-商品相場回復でECB追加措置の観測後退

4日の欧州債市場ではドイツ30年債が反落。利回りは最近の相場上 昇局面で2年ぶり低水準を付けていたが、この日は商品相場の回復を受 けて、欧州中央銀行(ECB)が追加緩和策を講じるとの観測が後退し た。

スペインとイタリアの国債も一時の上げを解消。原油などの商品が 値上がりしたためだ。インフレ率押し上げを目指すECB当局者らは、 量的緩和(QE)プログラムに基づく国債購入を少なくとも2016年9月 まで継続する方針をこれまでに示している。

ラボバンク・インターナショナルのシニア市場エコノミスト、エル ウィン・デフロート氏(ユトレヒト在勤)は「先週末と前日に商品相場 は大きく下げたので、その反転に市場が左右されただけだ」と発言。 「一服感が出ただけで、トレンド転換とは言えない」と付け加えた。

ロンドン時間午後4時37分現在、ドイツ30年債利回りは前日比3ベ ーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の1.34%。一時は6月2 日以来の低水準となる1.27%まで下げた。同国債(表面利 率2.5%、2046年8月償還)価格は0.815下げ129.395。

ドイツ2年債に対する上乗せ利回り(スプレッド)は4bp拡大 の158bp。ここ2カ月で最小となる151bpまで縮小する場面もあっ た。この日発表された6月のユーロ圏生産者物価指数が前年同月比で前 月よりも一段と落ち込んだことが背景にある。

スペイン10年債利回りはほぼ変わらずの1.94%。一時4bp下げ た。同年限のイタリア国債利回りは1.77%にとどまった。

原題:Germany’s Bunds Halt Advance as Commodities Rebound From Lows(抜粋)