米国債:下落-ロックハート総裁が9月利上げを示唆

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4日の米国債相場は6月初め以来の高値から 下落。原油相場の反発や、アトランタ連銀のロックハート総裁が連邦公 開市場委員会(FOMC)は利上げの用意が整う位置に「接近」しつつ あると述べたことが手掛かり。

10年債利回りは一時、200日移動平均を付けた後に上昇。前日の市 場では米国債相場は上昇していた。原油値下がりや予想を下回る製造業 活動の指数を受けてインフレ見通しが後退し、金融当局が利上げ開始を 遅らせるとの観測が広がった。

ロックハート総裁は米紙ウォールストリート・ジャーナル (WSJ)とのインタビューで、利上げの9月から後への先延ばしを自 身が納得するには経済データが顕著に悪化する必要があると述べた。

RWプレスプリッチの政府債取引担当マネジングディレクター、ラ リー・ミルスタイン氏(ニューヨーク在勤)は「ここ最近いくつか軟調 なデータが見られた後もロックハート総裁は、そうしたデータに関係な くなお9月に動くべきだと主張している」とし、総裁は「当局の利上げ 計画が変わったとの一部の見方を押し返している」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは7ベーシスポイント(bp、1bp =0.01%)上昇の2.22%。200日移動平均は2.14%前後。同年債(表面 利率2.125%、2025年5月償還)価格は5/8下げて99 5/32。

この日特に大きく下げたのは3-5年物の国債。これにより、30年 債との利回り格差は縮小した。5年債と30年債の利回り格差は4月以降 で最小。

利上げ確率

利上げ後に実効フェデラルファンド(FF)金利が平均0.375%に なるとの仮定に基づけば、9月会合での利上げ確率は48%とFF金利先 物市場に反映されている。3日は38%だった。12月会合もしくはそれよ り前の利上げ確率は、前日の68%から75%に上昇した。

この日は原油相場が反発したことで、インフレが減速し利上げが先 延ばしされるとの観測が後退したことも、国債市場にはマイナスとなっ た。

ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物はこの 日反発。前日までの3営業日では7%超下げていた。

RBSセキュリティーズの米国債ストラテジスト、エドワード・ア クトン氏は「原油相場の反発で長期債が軟調な展開となっている」と指 摘。「エネルギー価格を予想するのは難しい。数週間前よりも底に近づ いているようだ」と続けた。

朝方発表された6月の米製造業受注は前月比1.8%増で、伸びは市 場予想と一致した。前月は1.1%減だった。統計発表後も米国債相場は 軟調な展開が続いた。

10年物インフレ連動債と同年限の通常国債との利回り格差(ブレー クイーブンレート)は約1.7ポイントに拡大。3日は一時1.67ポイント と3月以降で最小となった。

原題:Treasuries Fall From 2-Month High as Lockhart Signals September(抜粋)