新興市場の危機どこ吹く風-社債リターンは主要資産で最大

新興市場に対する悲観論者が言うことに耳を 傾けてはいけない。ブラジル・レアルと韓国ウォンは歯止めなしに下落 しているかもしれないが、新興国企業が発行したドル建て社債は年初来 リターンがプラス3.5%と、世界の主要10資産で最高のパフォーマンス となっている。

1980年代と90年代の危機のために、新興市場はいわれのない非難を 受けている形だ。80年代、90年代当時は中南米やアジアの通貨暴落でデ フォルト(債務不履行)が相次いだものの、現在は商品相場安や中国の 成長減速、米金利上昇といった逆風の中でも、新興市場の回復力は高ま っている。米ブラックロックによると、ドル建ての政府債務減少や外貨 準備の増加、変動為替相場の採用がその理由だ。

ブラックロックの新興市場債券部門の責任者を務めるセルヒオ・ト リゴパス氏は7月28日のリポートで、「新興国の資産は90年代後半ほど ドル高に対して脆弱(ぜいじゃく)ではなくなった」と指摘。「高利回 りの新興国社債は、世界の投資家にとって良い収入源となる可能性があ る」との見方を示した。

欧州の指標国債の約20%がマイナス利回りとなる中、新興国のドル 建て債には妙味があるとブラックロックは指摘。JPモルガン・チェー ス集計のデータによると、新興国社債・国債の利回りは米国債を少なく とも3.5ポイント上回る。

原題:What Emerging Market Crisis? Check Out These Bond Returns (抜粋)

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