エネルギー株は「落下するナイフ」-キャッチには時期尚早か

  ウェルズ・ファーゴのストラテジスト、 ジーナ・マーティン・アダムズ氏は3日、「まだ着かないの」と尋ね た。家族を車で夏の旅行に連れていく親なら誰でも思い当たる質問だ。

マーティン・アダムズ氏はリゾート地のオーシャンシティ旅行のこ とを言っているのではない。もっと漠然とした目的地、すなわちエネル ギー株の「底値」への旅路のことだ。ウォール街の他のストラテジスト もこの1年間、その質問に何度も答えようとしてきた。ステーションワ ゴンの後部でぎゅうぎゅう詰めのバイサイドの顧客が「まだ着かない の、まだ着かないのか」と繰り返し訴えている様子をつい思い浮かべて しまう。

一見、ナイフの落下が止まらないような状況だが、ボトムは恐ら く、魅力的な水準になる可能性がある。S&P500種を構成するエネル ギー株は2014年6月の高値から31%余り下落。同業種は今やS&P500 種の時価総額のわずか7%前後を占めるのみで、約10年で最低だ。一 方、配当利回りは3.3%で、主要10業種で3番目に高い。

米シェブロンのパトリシア・ヤリントン最高財務責任者(CFO) は決算の電話会議で、「2017年はフリーキャッシュフローから配当を賄 う方針だ。その方針を守る」と述べた。同社の配当利回りは5%近く と、1992年以来最も高く、91年以降のデータでは米10年国債利回りに対 する上乗せ幅が過去最高付近にある。

「まだ着かないのか」との質問に対するマーティン・アダムズ氏の 答えは「子供たちよ、まだだ」。同じ質問にここ数カ月、取り組んでき た他の人たちと同様に、決して満足のいく答えではない。

同氏は3日付のリポートで「戦術指向の投資家にはエネルギー株の 『落下するナイフ』を捕えるには時期尚早かもしれないと示唆する」と 指摘している。

さらに、サプライサイドに完全に集中するな、とマーティン・アダ ムズ氏は助言する。需要への懸念も影響するほか、中国の経済成長見通 しへの信頼感が高まるまで、石油やエネルギー株は引き続き下押し圧力 にさらされる恐れがあるという。

子供たちよ、もっと音楽をかけて時間を過ごそう。もう車は引き返 せないのだから。

原題:Blue Chip Yielding 5% Beckons Daredevils to Catch Falling Knife(抜粋)

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