日経平均は反落、中国懸念と市況安で資源安い-医薬品下支え

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3日の東京株式相場は、日経平均株価が3営 業日ぶりに反落。中国景気の先行き、海外原油市況の続落が懸念され、 石油や鉱業など資源株が下げた。四半期営業減益の日新製鋼など鉄鋼株 も安い。一方、5割を超す営業増益決算を受け、午後の取引で一段高と なった塩野義製薬など医薬品株の堅調が相場全般を下支えした。

日経平均株価の終値は前週末比37円13銭(0.2%)安の2万548円11 銭。TOPIXは0.08ポイント高の1659.60と小幅ながら4日続伸。

大和住銀投信投資顧問の門司総一郎経済調査部部長は、原油価格下 落の背景には「中国経済への懸念もあるが、米国の在庫なども増えてお り、構造的に原油価格は上がりにくい状況にある」との認識を示した。 また、きょうの日本株軟調は「先週上昇した反動、環太平洋連携協定 (TPP)の影響も少しはある」とみている。

7月31日のニューヨーク原油先物は2.9%安の1バレル=47.12ドル と続落し、終値で3月20日以来の安値。石油輸出国機構(OPEC)の 供給増加、中国の需要不振に対し懸念が根強い。アジア時間3日午後の 時間外取引でも1.1%安と軟調に推移した。

中国の国家統計局と物流購買連合会が1日に発表した7月の製造業 購買担当者指数(PMI)は50.0と、市場予想の50.1、前月の50.2を下 回った。また、財新伝媒とマークイット・エコノミクスが3日午前に発 表した7月PMIの改定値は47.8と、速報値の48.2から下方修正。前月 は49.4だった。きょうの中国上海総合指数は1.3%安で始まった後、一 時3.1%安まで下げ幅を広げる場面があった。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券の藤戸則弘投資情報部長は、 中国経済について「長期的な低落傾向が続いていると見ざるを得ない。 それが原油価格やコモディティ価格に影響を与えている」と指摘。アジ アへの収益依存率が高い日本企業に対し、「投資家は4-6月の数字は 悪くなくても、先行きの鈍化を意識して売り始めており、ハイテク関連 に売りが出ているのは注意しておくべき」としていた。

米賃金伸び鈍い、TPP合意見送り

このほか、米労働省が前週末に発表した4-6月期の雇用コスト指 数で、全体の約7割を占める賃金・給与の伸びを示す指数が前期 比0.2%上昇と1982年の調査開始以来で最低だった点もマイナス材料。 また、TPP交渉の合意見送りも、上値を抑制する一因だった。米ハワ イ州マウイ島で開かれていたTPP交渉の閣僚会合は、日米など12カ国 全体の大筋合意を見送り、閉幕。乳製品や自動車市場の開放をめぐる意 見の隔たりが埋まらなかった。

8月相場入りした日本株は、外部要因の不透明感から日経平均が午 前の取引で一時188円安まで下げ幅を拡大。ただ、午後終盤にかけ下げ 渋り、TOPIXはプラス圏に戻して終えた。大和住銀の門司氏は、 「好決算が下支えになっている」と言う。

東証1部33業種は鉄鋼、石油・石炭製品、倉庫・運輸、鉱業、電 気・ガス、不動産、保険、繊維など18業種が下落。医薬品や海運、ガラ ス・土石製品、小売、情報・通信など15業種は上昇。

売買代金上位では、ジェフリーズ証券が投資判断を下げた日東電工 が売られ、三菱UFJフィナンシャル・グループや富士重工業、キーエ ンス、第一生命保険、三菱地所、住友化学、川崎重工業、野村証券が投 資判断を下げた帝人も安い。

半面、4-6月期営業利益が市場予想を上回ったホンダが急伸。4 -6月期営業利益が前年同期比73%増だった村田製作所も買われ、ミネ ベアやコーセー、資生堂、塩野義薬も高い。米ヘッジファンドのサー ド・ポイントによる株式取得が判明したスズキも上げた。東証1部の売 買高は24億1234万株、売買代金は2兆7809億円。値上がり銘柄数 は915、値下がり861。

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