ヤマハ発:マリン事業は利益率30%へ-国内は1億円ボートも

ヤマハ発動機のマリン事業は米国や日本のア ベノミクス景気を味方につけて高額商品の販売を伸ばしている。富裕層 を顧客に抱え、ギリシャが債務返済問題に直面する今も利益拡大への自 信は揺るぎない。2018年までの中期経営計画では利益率30%を目指す。

マリン事業本部の臼井博文執行役員は6月26日、昨年過去最高の営 業利益率17%だったマリン事業について、次期経営計画では「30%近く を目指したい」とインタビューに語った。

臼井氏によると、船外機(大型ボート外側の取り付けエンジン)の 売り上げの伸びは緩やかになるが、リモートコントロールやメーターな ど周辺機器ビジネスが「本体事業より利益がよくなる」ため、「売り上 げが緩やかになっても利益は順調に伸びていく」見通しだ。

米国ではリーマン危機後の09年に17万台に落ち込んだ船外機需要 が14年に約21万台まで回復している。需要が一巡したという見方がある 中、臼井氏は「今後3年は増加を続ける」と述べた。ヤマハ発の船外機 販売の伸びは、前年比で13年に19%、14年に16%と2桁台だったが、15 年は6%増の見込み。

レジャー用途などで景気と相関関係が強いとされるマリン事業だ が、臼井氏は「今売れている大型ボートと船外機は、かなりの富裕層が 顧客なので景気の影響はあまりない」と景気動向に左右されない見通し を示した。不景気でボートを買い控えたとしても船外機は交換するのが 一般的で、ヤマハ発は買い換え需要を維持できるという。14年の船外機 売上高はマリン事業全体の約58%を占める。

アベノミクス効果で1億円ボートも

国内でも景気回復に伴い大型ボートの販売が増加している。昨年後 半から1000万円程度の価格帯のボート販売が増え始め、隻数で10%程度 の伸びがみられるという。また、1億円程度の大型ボートの注文も「ぽ つぽつと入り始めた」と臼井氏は述べた。

ヤマハ発のマリン事業は09年に243億円の営業赤字に落ち込んだ 後、エンジンや周辺機器、艇体などの総合事業力と、信頼性やネットワ ーク力の強化を掲げてブランド構築に取り組んできた。その結果、10年 にほぼゼロだった営業利益率は12年に約6%、13年に13%、14年に17% と順調に伸びている。

14年の売上高ベースで二輪車事業が64%を占めているが、営業利益 ベースではマリン事業が全体の約52%を占め、事実上の稼ぎ頭となって いる。臼井氏は「事業規模は小さいが、安定して利益が出せる位置づけ の事業として今の環境を続けたい」と述べた。

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