6月30日の海外株式・債券・為替・商品市場

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欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:ユーロ軟調、四半期ベースでは底堅い-ギリシャ混乱でも

ギリシャがユーロ離脱をほのめかしても、ユーロの力強さに衰えは みられない。ユーロは四半期ベースでは2014年初め以降で初の上昇とな った。

30日の外国為替市場ではボラティリティが高まり、ユーロは主要通 貨の大半に対して値下がりした。ギリシャはこの日、ユーロ圏から新た な2年間の救済を受けるべくプログラムの設定を要請した。同国の財政 破綻は目前に迫っている。ユーロはただ、月間および四半期ベースでは 上昇の勢い。ギリシャがユーロ圏を離脱する可能性が浮上する中で、際 立った底堅さを見せている。

ワラックベス・キャピタルのマネジングディレクター兼シニアスト ラテジスト、イリヤ・フェイギン氏は「ユーロ圏加盟が流動的となる可 能性が生じれば、ユーロにとってはネガティブだ。だが規模の大きい他 の加盟国が同じ道をたどるようなことになるまで、市場はまださほど心 配してはいない」と述べた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ユーロは対ドルで前日比0.8%安 の1ユーロ=1.1147ドル。今月は1.5%、4月以降は3.9%それぞれ上昇 している。

市場では3カ月前にはユーロが6月末までに1ユーロ=1.06ドルに 下落すると予想されていた。ブルームバーグがまとめたアナリスト60人 余りの調査中央値では現在、年末までに1.05ドルに下げると見込まれて いる。

ギリシャ情勢

ギリシャが国際通貨基金(IMF)への返済を怠った場合にユーロ 圏を離脱しなければならないという規定は存在しないものの、ギリシャ が金融システムを動かし続けるために自国通貨の発行を開始する必要が 生じれば、ユーロ圏残留は難しくなる可能性がある。

ユーロ・ドルの1カ月物インプライド・ボラティリティ(IV、予 想変動率)は13.49%に上げ、これで3営業日連続での上昇となった。

欧州連合(EU)の当局者によれば、ユンケル欧州委員長は29日、 ギリシャのチプラス首相に連絡し、これからでも合意に達する方法の詳 細を説明した。当局者は匿名を条件に語った。

みずほ銀行のストラテジスト、シリーン・ハラジュリ氏(ニューヨ ーク在勤)は「依然として不明確な点が多くある」とし、「状況が制御 不能になった場合、ユーロはずっと大きく値下がりする。きょうの水準 は月末および四半期末における資金の流れを反映した面が強い」と述べ た。

こうした状況を受け、市場では欧州中央銀行(ECB)のドラギ総 裁の動きに注目が集まっている。総裁は2012年、ユーロ防衛のために 「何でもやる」と表明した。

原題:Resilient Euro Posts Quarterly Gain as Greece Clouds Outlook(抜粋)

◎米国株:四半期ベースでは下落、ギリシャ情勢の先行き不透明で

30日の米株式相場は四半期ベースでの上げが9四半期連続で途切れ た。ギリシャ財政の先行きが急速に不透明感を増したことが背景にあ る。

S&P500種株価指数は四半期ベースでは0.2%下落。前日比で は0.3%上げて2063.11で終了した。前日は2014年4月以来の大幅安だっ た。ダウ工業株30種平均は前日比23.16ドル(0.1%)高の17619.51ドル で終えた。

ギリシャはニューヨーク時間午後6時までに国際通貨基金 (IMF)に17億ドルの支払いを履行する必要がある。S&P500種は 年初来では0.2%高。前年までは3年連続で2桁の上げを記録してい る。

フェニモア・アセット・マネジメントの調査ディレクター、ジョ ン・フォックス氏は「ギリシャ問題が四半期末というタイミングで大き くなり、市場をかき回している。米国株は100%適正水準で取引されて いる。過大評価もされていないが、割安でもない。債券はかなり苦戦し ている」と語った。

ギリシャの要請

ギリシャ政府は欧州安定化メカニズム(ESM)から2年間の支援 を要請。IMFには支払い延期を、欧州中央銀行(ECB)には緊急流 動性支援の延長を求めた。ドイツのメルケル首相は7月5日のギリシャ 国民投票まで交渉はしない姿勢を示した。

S&P500種は前日に2.1%下落し、2014年4月以来の大幅安になっ ていた。この日は高く始まったものの、上げを失う場面もあった。債権 団がギリシャの新たな提案に芳しい反応を示さなかったことが背景にあ る。

S&P500種は今週、200日移動平均をあと5ポイント弱で割り込む 水準まで下げる場面もあった。同指数は2012年以降、同移動平均を1回 しか下回っていない。

4-6月期の成績

S&P500種は4-6月期に最大で3%上昇し、5月21日には最高 値を更新した。企業の合併・買収(M&A)活動を背景にヘルスケア株 指数は2.6%上昇。債券利回り上昇を好感して金融株は上げたが、公益 事業株は配当利回りの魅力が弱まり6.6%下落した。

この日発表された6月の米消費者信頼感指数は予想以上に上昇し た。景気や労働市場に関する消費者の楽観的な見方が強まった。

原油相場が四半期ベースで2009年以来の大幅高となったものの、 S&P500種のエネルギー株指数はその恩恵を受けず2.4%下落し、4四 半期連続の下げを記録。過去1年では24%下げている。ニューヨーク原 油市場でウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物は 四半期ベースで25%上昇した。

原題:U.S. Stocks Halt Quarter Win Streak, Treasuries Fall With Dollar(抜粋)

◎米国債:月間・四半期で下落-ギリシャより米利上げを市場は重視

30日の米国債市場は軟調。相場は2013年以降で初の四半期マイナス に向かっており、ギリシャ危機に起因する質への逃避より年内利上げ観 測が勝る格好となった。

月間ベースでは3カ月連続安となった。米経済の持ち直しで早けれ ば9月にも利上げが実施されるとの見方が広がっている。30日の米国債 相場は下げ渋る展開。救済プログラム失効を目前に控えたギリシャ政府 は、新たな2年間の救済プログラムの設定をユーロ圏に要請した。

FTNファイナンシャルのチーフエコノミスト、クリストファー・ ロウ氏は「米金融当局の動向に対する市場の受け止め方は、6カ月前に 比べてずっと真剣になっている」と指摘。「米国債に安全を求めて逃避 する必要はない。エクスポージャーはさほど大きくないので、ギリシャ がユーロを離脱しても市場に大波乱は起きそうもない」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後4時59分現在、10年債利回りは3ベーシスポイント(bp、 1b p=0.01%)上昇の2.35%。同年債(表面利率2.125%、2025年5月償 還)価格は1/4下げて98。

ブルームバーグ米国債指数は3月31日以降で1.8%低下。4-6月 (第2四半期)は2013年10-12月以降で初のマイナスとなった。

米民間調査機関のコンファレンス・ボードが30日発表した6月の消 費者信頼感指数は101.4と、前月の94.6(速報値95.4)から上昇。ブル ームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は97.4だった。

「6月利上げもあり得た」

クレディ・アグリコルCIBの金利戦略責任者、デービッド・キー ブル氏は「米経済データは非常に良好だというのが大方の受け止め方 だ」と指摘。「ギリシャ問題を無視すれば、6月に利上げがあり得たか もしれない」と続けた。

4-6月の米国債相場は下落。ギリシャのチプラス首相が緊縮策の 是非を国民投票で問うと宣言して以来、市場のボラティリティ(変動 性)は大きく上昇した。バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリン チのMOVE指数はこの日92.26に上昇、2月以来の高水準に達した。

7月2日に発表予定の6月米雇用統計では、雇用者の伸びが20万人 を超えると予想されている(ブルームバーグ調べ)。20万人を超える増 加は過去16カ月で15回目となる。

RBSセキュリティーズ(コネティカット州スタンフォード)の米 国債ストラテジスト、エドワード・アクトン氏は雇用統計こそ、「今週 一番の重要材料かもしれない」と話す。「統計が華々しい内容となって もその時の市場では実感がないかもしれないが、ギリシャの問題が解決 した後で極めて衝撃的な影響を与えるだろう」と述べた。

米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長は今月、米政策金 利の引き上げは主に米経済データ次第だと述べつつ、ギリシャと債権団 との間で合意が成立しない場合、その影響は米経済にも及びかねないと していた。

原題:Fed Beats Greece as Treasuries Drop for First Quarter Since 2013(抜粋)

◎NY金:反落、プラチナともに四半期では4期連続安-1997年来最長

30日のニューヨーク金先物相場は反落。四半期ベースでは1997年6 月以来の最長となる4四半期連続の下落。プラチナも四半期では過去18 年で最長の連続安となった。供給が持ち直す中、需要が弱まりつつある との懸念が広がった。

ハイリッジ・フューチャーズ(シカゴ)の金属取引担当ディレクタ ー、デービッド・メーガー氏は電話インタビューで、「需給ファンダメ ンタルズはあまり良くない」と指摘。「供給の状況は改善しつつある が、需要は強くない。欧州の金融混乱もこうした貴金属にとっては大き なマイナスだ」と述べた。

プラチナ先物10月限は前日比0.3%安の1オンス=1079.50ドル。四 半期ベースでは4期連続の下落で、97年3月以来の最長。

パラジウム先物9月限は0.9%高の672.65ドル。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物8 月限は0.6%下げて1オンス=1171.80ドル。

銀先物9月限は0.7%下げて15.581ドル。

原題:Platinum Posts Longest Run of Quarterly Declines Since 1997(抜粋)

◎NY原油:2カ月ぶり安値から反発、ギリシャとイランに注目

30日のニューヨーク原油市場でウェスト・テキサス・インターミデ ィエート(WTI)先物は反発。ギリシャ金融危機とイラン核協議の最 新動向に注目しながらの相場展開となり、2カ月ぶりの安値から戻し た。四半期ベースでは2009年以降で最大の上昇率となった。

ソシエテ・ジェネラル(ニューヨーク)の石油市場調査責任者、マ イク・ウィットナー氏(ニューヨーク在勤)は電話取材に対し、「市場 はこれまでギリシャ問題にかなり締め付けられていた」と指摘。「米国 での原油生産は近く減少すると予想されており、そうした見方が価格を 下支えしている。イランの原油生産もしくは原油輸出が増加したとして も、そのペースは極めて緩やかなものになると市場は理解した」と続け た。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物8月限は前日 比1.14ドル(1.95%)高い1バレル=59.47ドルで終了。四半期ベース では25%の値上がり。6月全体では1.4%の下落。

原題:Oil Rebounds From 2-Month Low as Traders Weigh Greek Debt Crisis(抜粋)

◎欧州株:続落、ギリシャ救済策失効控え-四半期は12年以来の大幅安

30日の欧州株式相場は続落。この日にギリシャ救済パッケージが終 了となる中、同国の支払い能力が注目された。

指標のストックス欧州600指数は前日比1.3%安の381.31で終了。4 -6月期では4%下げた。ギリシャの国際通貨基金(IMF)への17億 ドルは支払い不履行となる見通しで、ユーロ圏の救済パッケージもこの 日深夜に失効する。ギリシャは債権団の要求について国民投票を7月5 日に実施すると先週末に突然発表、週明けは銀行休業と資本規制導入に 踏み切った。これでストックス600指数は前日、急落していた。

この日は一時1.4%安となったが、欧州連合(EU)欧州委員会の ユンケル委員長がチプラス首相に対し救済合意にぎりぎり達する方法の 詳細を説明したと、EUの当局者が匿名を条件に明らかにすると、下げ 幅をやや削った。さらに、ドイツのショイブレ財務相がギリシャの国民 投票で救済条件が拒否された場合でも同国は当面、ユーロ圏にとどまる だろうと述べたと伝えられると、下げをほぼ解消する場面も見られた。

セブン・インベストメント・マネジメント(ロンドン)で資産運用 に携わるベン・クマール氏は、「ギリシャがこうした局面に達すると誰 が想像しただろうか」と述べ、「この日はチプラス首相と債権団が合意 に調印する場面を写真に収める日となるはずだったのに、それどころ か、さらなる不透明感とともに今週いっぱい待たなければならない。株 式がファンダメンタルズに基づいて取引されていた1-3月期が懐かし い。今はまた、リスクオンかリスクオフの状況だ。全く迷惑だ」と語っ た。

ドイツのDAX指数は1.3%下落。四半期ベースの下げ幅は8.5% と、2011年以降で最もきつい値下がりになった。これは先進国・地域24 市場の中で最悪のパフォーマンス。

業種別19指数の中では資源銘柄の下落率が最も大きかった。アルセ ロール・ミタルとBHPビリトンの下げが目立った。高級品ブランドで は、フランスのLVMHモエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトンとイタリアの トッズが安い。バンク・オブ・アメリカが高級品銘柄の投資判断を引き 下げたことが嫌気された。

原題:European Stocks Extend Worst Quarterly Drop Since 2012 on Greece(抜粋)

◎欧州債:イタリア債上昇、入札順調-ギリシャ危機波及は抑制か

30日の欧州債市場ではイタリア国債が3営業日ぶりに上昇。同国が この日の入札で合わせて68億ユーロ相当を発行し、ギリシャ金融危機の 影響が封じ込められると投資家らが確信している兆候が示された。

この日の発行分には10年債29億ユーロ相当と5年債15億ユーロ相当 が含まれる。長期債の応札倍率は昨年12月以来の低水準だったものの、 短期債では2013年10月以来の高さとなった。

ギリシャ救済プログラムはこの日深夜に失効の予定で、同国のユー ロ圏離脱リスクは高まっているものの、イタリア国債の相場動向は比較 的落ち着いている。ギリシャ危機が悪化しても欧州中央銀行(ECB) の国債購入策やユーロ圏の防火壁が利回りを抑えるとの見方から、29日 のイタリア国債の下げは5月以来の大きさにとどまった。

SEB(フランクフルト)のシニア金利ストラテジスト、マリウ ス・ダハイム氏は「深刻な影響波及を見込んでいるなら、不調ないし需 要が非常に乏しい入札となるだろう」と語った。

ロンドン時間午後4時22分現在、イタリア10年債利回りは前日比9 ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の2.30%。同国債(表 面利率1.5%、2025年6月償還)価格は0.76上げ93.045。

前日は利回りが24bp上昇で取引を終え、先月5日以降で最も大き な上げ幅となっていた。寄り付き時はこの2倍余りの57bp上昇し て2.72%と、昨年10月以来の高水準を記録していた。

欧州債の指標とされるドイツ10年債利回りはこの日、3bp低下 の0.77%。前日は13bp下げていた。これは2012年9月以来の大きな下 げ。

原題:Italy’s Bond Sale Shows Debt Immunized Against Greek Contagion(抜粋)

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