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ギリシャ、IMF支払い17億ドル不履行-先進国初の延滞国に

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ギリシャは先進国で初めて国際通貨基金 (IMF)への債務の支払いを期限までに履行できなかった。債権者と の支援協議決裂により資金繰りがつかず、キューバやジンバブエなどと 並ぶ延滞国となった。

IMFのジェリー・ライス報道官は6月30日、理事会に対してギリ シャの支払いが延滞となったと報告したことを明らかにした。ワシント ン時間同日午後6時(日本時間7月1日午前7時)が期限の17億ドル (約2100億円)の債務が返済されなかった後、電子メールで声明を送付 した。ギリシャの救済プログラムも同時刻に失効した。同報道官は、ギ リシャ政府がこの日要請した債務支払い延期は今後IMF理事会で検討 されると述べた。

欧州中央銀行(ECB)の政策当局者はギリシャの銀行向け緊急流 動性支援(ELA)を1日に協議する際、IMFへの支払い不履行が同 国の銀行の支払い能力に及ぼし得る影響も検討する見込みで、その結果 はギリシャのユーロ圏における将来に影響を与える可能性がある。

ユーロ圏の恒久的救済基金である欧州安定化メカニズム(ESM) の最高責任者クラウス・レグリング氏はギリシャのIMFへの支払いが 延滞した場合、同国に債務の残り全額を直ちに支払う「アクセラレーシ ョン」を要求する選択肢がESMにはあると述べている。

JPモルガン・アセット・マネジメントの世界市場ストラテジス ト、デービッド・スタッブス氏(ロンドン在勤)は顧客向けリポート で、「IMFへの支払い不履行が必ずしもギリシャのユーロ離脱に結び 付くわけではない」と指摘。7月5日の国民投票が債権者との合意を支 持した場合、「ユーロ残留の確率は依然5割を上回るとみている。だ が、偶発的であろうとなかろうと、離脱の可能性は以前より高まってい る」と分析した。

IMF史上最大

ギリシャの延滞額はIMF史上最大。延滞国は返済を終えるまで、 IMFから新たな資金を受け取れない。延滞国へのIMFの対処プロセ スは2年間にわたり、最終的に加盟国の資格を失う可能性がある。

主要格付け会社3社はデフォルト(債務不履行)という文言は IMFのような公的債権者が借り手に対し宣言するものではなく民間債 権者に適用されるものであり、IMFがこの文言を避けていることか ら、IMF支払いの延滞は必ずしも「デフォルト」カテゴリーへの格下 げにつながらないとしてきた。

元IMF理事で現在はワシントンのシンクタンク、アトランティッ ク・カウンシルで世界経済プログラム責任者を務めるアンドレア・モン タニーノ氏は、IMFがギリシャの期限延長要請を承認する可能性はほ とんどないと指摘。「皆もがうんざりしており、欧州勢は支持するかも しれないが、他は拒否するだろう」と述べ、恐らくラガルドIMF専務 理事は形式的にでも同要請を理事会で検討する義務があると考えたのだ ろうと説明した。

原題:Greece Misses $1.7 Billion Payment to IMF, Joining Zimbabwe (1)抜粋)

--取材協力:Jenny Paris.

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