米国債:月間・四半期で下落-ギリシャより米利上げを重視

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30日の米国債市場は軟調。相場は2013年以降 で初の四半期マイナスに向かっており、ギリシャ危機に起因する質への 逃避より年内利上げ観測が勝る格好となった。

月間ベースでは3カ月連続安となった。米経済の持ち直しで早けれ ば9月にも利上げが実施されるとの見方が広がっている。30日の米国債 相場は下げ渋る展開。救済プログラム失効を目前に控えたギリシャ政府 は、新たな2年間の救済プログラムの設定をユーロ圏に要請した。

FTNファイナンシャルのチーフエコノミスト、クリストファー・ ロウ氏は「米金融当局の動向に対する市場の受け止め方は、6カ月前に 比べてずっと真剣になっている」と指摘。「米国債に安全を求めて逃避 する必要はない。エクスポージャーはさほど大きくないので、ギリシャ がユーロを離脱しても市場に大波乱は起きそうもない」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後4時59分現在、10年債利回りは3ベーシスポイント(bp、 1b p=0.01%)上昇の2.35%。同年債(表面利率2.125%、2025年5月償 還)価格は1/4下げて98。

ブルームバーグ米国債指数は3月31日以降で1.8%低下。4-6月 (第2四半期)は2013年10-12月以降で初のマイナスとなった。

米民間調査機関のコンファレンス・ボードが30日発表した6月の消 費者信頼感指数は101.4と、前月の94.6(速報値95.4)から上昇。ブル ームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は97.4だった。

「6月利上げもあり得た」

クレディ・アグリコルCIBの金利戦略責任者、デービッド・キー ブル氏は「米経済データは非常に良好だというのが大方の受け止め方 だ」と指摘。「ギリシャ問題を無視すれば、6月に利上げがあり得たか もしれない」と続けた。

4-6月の米国債相場は下落。ギリシャのチプラス首相が緊縮策の 是非を国民投票で問うと宣言して以来、市場のボラティリティ(変動 性)は大きく上昇した。バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリン チのMOVE指数はこの日92.26に上昇、2月以来の高水準に達した。

7月2日に発表予定の6月米雇用統計では、雇用者の伸びが20万人 を超えると予想されている(ブルームバーグ調べ)。20万人を超える増 加は過去16カ月で15回目となる。

RBSセキュリティーズ(コネティカット州スタンフォード)の米 国債ストラテジスト、エドワード・アクトン氏は雇用統計こそ、「今週 一番の重要材料かもしれない」と話す。「統計が華々しい内容となって もその時の市場では実感がないかもしれないが、ギリシャの問題が解決 した後で極めて衝撃的な影響を与えるだろう」と述べた。

米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長は今月、米政策金 利の引き上げは主に米経済データ次第だと述べつつ、ギリシャと債権団 との間で合意が成立しない場合、その影響は米経済にも及びかねないと していた。

原題:Fed Beats Greece as Treasuries Drop for First Quarter Since 2013(抜粋)

--取材協力:Anooja Debnath.

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