グロース氏:投資家はキャッシュ確保を-パニック売りに備え

ジャナス・キャピタル・グループのビル・グ ロース氏は金融市場における流動性の低下について、相場の下落局面で ファンドが被る損失を増幅させる可能性があると述べた。

2008年の金融危機後に設けられた法規制で銀行の安全性は高まった ものの、リスクは単に「影の銀行システム」として機能する投資ファン ドに転移されたに過ぎないと、グロース氏は30日付の投資見通しリポー トで指摘。パニック時に持ち分の売却を余儀なくされないよう、投資家 は十分なキャッシュを確保しておくべきだとの見解を示した。

「投資家と市場はキャピタルゲインを得て当然との意識に長らく慣 れてしまい、相場下落が長期化する局面でどう対応するべきか知らな い」とグロース氏。「その時になって流動性が試される」とリポートで 続けた。

15億ドル(約1830億円)規模のジャナス・グローバル・アンコンス トレインド・ボンド・ファンドを運用するグロース氏は、ブラックロッ クのラリー・フィンク最高経営責任者(CEO)ら流動性低下について 警戒を促す一連の著名運用担当者に加わった格好。フィンク氏は銀行の 参加見送りで生じるカウンターパーティー不足から、深刻なボラティリ ティ(変動性)が起きかねないと懸念を表明している。規制当局は突然 の資金引き揚げで価格の下落スパイラルが生じ、金融システムの安定を 損なわれることのないよう注意を払っている。

グロース氏は安定を損なう事象が起きれば、売りが売りを呼ぶ負の 連鎖を招きかねないとリポートで指摘。そのような事象として、ギリシ ャの状況悪化を挙げ、他の欧州諸国に対する懸念につながる恐れがある と説明した。他に考えられるものとして、債券価格の下落とドルの上昇 につながるような金融政策上の措置、新興市場国あるいは中国での危機 を挙げた。

原題:Janus’s Gross Tells Investors to Hold Cash to Avoid Panic Sales(抜粋)

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