米金融当局が注視するギリシャ情勢、利上げ時期判断に影響も

ギリシャがユーロ圏を離脱する事態となれ ば、米金融当局者に利上げを先送りする理由を与えることになる。一部 の投資家は既に米国の利上げ時期がずれ込むと予想している。

29日の米市場では、フェデラルファンド(FF)金利先物動向が示 す9月の利上げの確率は35%と、26日時点の45%から後退。米国債10年 物利回りは昨年10月以来の大幅低下となった。

こうした予想が正しいかどうかは、ユーロ圏の混乱が米国の経済成 長や雇用、年内の利上げをめぐる米当局者の見通しにどのように作用す るかに左右される。当局者が今後注目すると考えられるのは次の通り。

悪影響の波及

直ちに懸念されるリスクの1つは、ユーロ圏の企業や消費者の信頼 感が大幅に落ち込むことで景気回復を阻害し、他の地域でもリスク回避 を強めるような事態だ。

米ピーターソン国際経済研究所のジョゼフ・ガニオン上級研究員は 「米金融当局者は欧州および世界経済のこうした問題を基本的に経済へ の足かせと見なしており、懸念を抱いている」と指摘する。

FRBエコノミストの経歴を持つガニオン氏はその上で、「ギリシ ャの現在の混乱によって、世界中の人々の消費意欲が一段と減退する恐 れがある」と付け加えた。

ドル高

米金融当局内外のエコノミストにとって最も意外だった点の1つ は、ドルが他の主要通貨に対し今年3月までの1年間で18%上昇したこ とを受け、国内総生産(GDP)の伸びが急速に鈍ったことだ。

米ヘッジファンド、ポトマック・リバー・キャピタルのマーク・ス ピンデル最高投資責任者(CIO)は、ギリシャ問題の衝撃の大きさは 「市場の反応、特にドル次第だ」とし、米連邦公開市場委員会 (FOMC)が「いかにドル高に敏感であるか、われわれは知ってい る」と語った。

スピンデル氏はまた、9月のFOMC会合はまだ数カ月先であり、 ギリシャ情勢は「一瞬にして変わる可能性がある」としている。

金融情勢

資金の貸し手の間にリスク回避ムードが広がった場合、住宅ローン や企業の借り入れコストがもっと上昇するかどうかも問題だ。

バークレイズ・キャピタルの米国担当チーフエコノミスト、マイケ ル・ゲーペン氏は、米国債に対する住宅ローン担保証券(MBS)や社 債のスプレッド(金利回り上乗せ分)のほか、株価動向は消費者の信頼 感や支出に影響を及ぼすため、米金融当局者は注目する必要があると語 る。

マクロエコノミック・アドバイザーズの共同創業者、ローレンス・ マイヤー氏は「世界中の金融市場で短期間に大きな反響があったとして も意外ではない」としつつも、「米国にとって重要なのは引き続き、経 済の勢いがどうなるかだ」と説明した。

原題:Here’s How Fed Officials Will Probably Weigh Greek Fallout (1)(抜粋)

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