円上昇、ギリシャのIMF向け返済期限控え警戒感-122円前半

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東京外国為替市場では円が主要16通貨に対し てほぼ全面高。30日にギリシャが国際通貨基金(IMF)向けの返済期 限を迎えることから、欧州市場の混乱を警戒してリスク回避圧力がくす ぶる展開となった。

30日午後3時15分現在のドル・円相場は1ドル=122円37銭付近。 朝方に付けた122円73銭から一時は122円20銭までドル安・円高方向に振 れた。前日には一時122円11銭と5月26日以来の水準まで円が上昇した 後、123円19銭まで押し戻される場面もあった。

同時刻現在のユーロ・ドル相場は1ユーロ=1.1197ドル付近。一時 は1.1181ドルまで水準を切り下げた。ユーロは大半の主要通貨に対して 前日終値比で下落している。前日の取引では日本時間早朝に1.0955ドル と2日以来のユーロ安値を付けた後、海外で1.1278ドルまで値を戻す場 面も見られていた。

スタンダードチャータード銀行金融市場営業本部の好川弘一ディレ クターは、ギリシャ問題に加えて、プエルトリコのデフォルト(債務不 履行)宣言などもあり、「リスク環境を取り巻く不透明感が高い」と指 摘。ドル・円相場は本邦勢の押し目買い意欲が強いことや、米経済指標 次第では買われる局面があるかもしれないとしながらも、「リスクオフ の動きは継続」とみて、121円を割り込む可能性があるとみる。

ギリシャ政府は6月30日に返済期限を迎えるギリシャ銀行(中央銀 行)向け債務約4億7000万ユーロについて交渉している。マルダス財務 副大臣が電話インタビューで明らかにした。同じ日にIMFへの約15億 ユーロの債務についても返済する必要があるが、別の政府当局者が匿名 を条件に語ったところによると、支払いはできない見込みという。

マネースクウェア・ジャパン市場調査部の山岸永幸シニアアナリス トは、週内に米雇用統計を控えて、ドル買いを進めづらい上、ギリシャ 問題の不透明感を背景にユーロも買えず、「消去法的に円高が進む可能 性はある」と指摘。テクニカル的にもドル・円相場は一目均衡表の先行 スパンが非常に薄く、経験則上はドルが下値を試す展開になりやすい」 とし、今週中にいったん121円台半ばまで下落し、121円を割り込む展開 もあり得るとみる。

--取材協力:大塚美佳、Daisuke Sakai.

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