債券は反落、10年債入札や米雇用統計控え売り優勢-益出しとの見方も

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債券相場は反落し、長期金利は0.4%台半ば に水準を切り上げている。明後日に10年利付国債入札、米雇用統計発表 と、重要なイベントを控えていることへの警戒感から売りが優勢となっ た。

30日の長期国債先物市場で中心限月9月物は、前日比7銭安の147 円10銭で取引を開始。しばらく147円05銭付近でもみ合いとなり、午後 に入ると水準を切り下げ、一時は146円85銭まで下げた。取引終盤にか けてやや下げ幅を縮め、結局は20銭安の146円97銭で引けた。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の339回債利回 りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値より1.5ベー シスポイント(bp)高い0.45%で始まり、午後に入ると0.465%まで上 昇した後、0.455%に戻している。新発20年物の153回債利回りは1bp高 い1.195%。新発30年物の47回債利回りは一時1.5bp高い1.44%に上昇し たが、午後3時すぎから1.425%に戻している。

DIAMアセットマネジメントの山崎信人上席ファンドマネジャー は、「ポジションが軽い中で、月末・期末ということもあり、益出しが 出ているようだ。7月2日に10年債入札を控えているほか、同日に米雇 用統計が発表され、ギリシャの国民投票が5日に行われるとあって、基 本的には買い手は手控えている状況。今週はこうした材料を前に動意は 乏しくなるとみられ、7-9月新四半期入りの取引は来週からとなりそ うだ」と述べた。

欧州首脳は破綻の瀬戸際にあるギリシャがユーロ圏にとどまれるか どうかはチプラス政権次第だと述べ、同首相に歩み寄りを求めて圧力を 強めた。ギリシャは5日に支援条件受け入れの是非を問う国民投票を実 施する。同国が資本規制と銀行休業に乗り出す中、メルケル独首相とオ ランド仏大統領は国民投票後でも話し合いに応じる用意があると述べる にとどめた。

JPモルガン証券の山脇貴史チーフ債券ストラテジストは、「週末 のギリシャの話で昨日は株安になり金利が低下した。しかし国民投票で イエスと承認される可能性が高い。株価も落ち着き、2万円近辺で下げ 止まり、一段と金利低下していく感じではない。10年債入札や米雇用統 計発表を控えて買い進むのは難しい」と説明した。

財務省は2日に10年利付国債の価格競争入札を実施する。表面利率 (クーポン)は前回債から据え置きの0.4%となる見込み。発行予定額 は前回債と同額の2兆4000億円程度となる。

JPモルガン証の山脇氏は、10年債入札について、「事前に水準調 整して迎える見込み。米雇用統計発表前でもあり、リスクを取る投資家 がどのくらいいるかだろう」と語った。

米雇用統計について、ブルームバーグの事前調査によると、非農業 部門雇用者数は予想中央値で前月比23万人増となる見通し。5月は予想 を上回る28万人増となり、米連邦準備制度理事会(FRB)による早期 利上げ観測が強まった。

ギリシャ情勢への警戒感から前日に急落した東京株式相場は反発。 TOPIXは前日比0.3%高の1630.40で取引を終えた。

--取材協力:Daisuke Sakai.

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