米国債:上昇、一時8カ月ぶり大幅高-ギリシャ問題で

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29日の米国債相場は上昇。利回りは昨年10月 以来で最も下げた。ギリシャがユーロ圏を離脱し、その影響が域内に広 がるとの懸念が比較的安全とされる国債の需要を強めた。

10年債利回りは低下。ギリシャ問題が行き詰まり、同国が債権者と 合意するとの楽観が消えた。ギリシャ危機を受けて、米国の利上げ観測 が後退した。

RBSセキュリティーズの米国債ストラテジスト、エドワード・ア クトン氏は「ギリシャ国民投票をめぐる懸念は今も非常に強い」と述 べ、「利回りがさらにじりじりと低下する可能性がある」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後4時59分現在、10年債利回りは15ベーシスポイント(bp、 1b p=0.01%)下げて2.32%。利回りは一時、昨年10月15日以来で最大と なる18bp下げた。同年債(表面利率2.125%、2025年5月償還)価格 は1 9/32上げて98 1/4。30年債利回りは14bp下げて3.1%だった。

ギリシャ動向

ブルームバーグがまとめたデータによれば、フェデラルファンド (FF)金利先物動向が示す9月の利上げ確率は29%と、6月26日時点 の38%から低下した。12月までの利上げ確率は66%と、従来の73%から 下げた。

ギリシャは国内金融システムの崩壊回避で銀行閉鎖と資本規制導入 を発表した。既存の救済プログラムは30日に失効する。同国のチプラス 首相は26日、債権者が示した最新の救済案を拒否し、7月5日に国民投 票を実施すると発表した。

ノバスコシア銀行の米国債トレーディング責任者、チャールズ・コ ミスキー氏(ニューヨーク在勤)は「市場は非常に不安定で、かつ流動 性が低下することになるだろう。今後の展開は誰にも読めない。不透明 感につながる」と述べた。

ブルームバーグ世界債券指数によると、月初から27日までの米国債 リターンは1.6%のマイナス。

ニューヨーク連銀のダドリー総裁は、仮に最近見られたような経済 データの改善が続けば、米金融当局が9月に利上げに踏み切る可能性が あると語った。

ダドリー総裁は、28日付の英紙フィナンシャル・タイムズ(FT) に掲載されたインタビューで、利上げ開始について「データがこれまで のような形で推移するなら、9月の可能性は大きい」と述べた。インタ ビューは26日に行われた。

一方、ギリシャ情勢をめぐっては、「大きな不確定要素」であり、 同国がユーロ圏を離脱した場合の金融市場へのリスクを多くの人々が過 小評価するかもしれないと指摘した。

原題:Treasuries Rise Most in 8 Months as Greek Vote Adds Haven Demand(抜粋)

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