NY外為:ユーロ上昇、ギリシャ危機影響抑え込めるとの観測

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ニューヨーク外国為替市場ではユーロが対ド ルで上昇。一時はここ3カ月で最大の下げとなったが、反転した。ギリ シャ危機に伴う影響は抑え込めるとの観測が広がった。

ユーロは、ほぼ1カ月ぶり安値から上昇。ドイツのショイブレ財務 相は議員らに対し、ギリシャがユーロ圏に感染リスクをもたらすとは考 えていないと語った。ユーロは対円では下落。ギリシャがユーロ圏離脱 に近づきつつあるとの懸念から安全資産として円の需要が高まった。

アマハースト・ピアポント・セキュリティーズ(コネティカット州 スタンフォード)のストラテジスト、ロバート・シンチ氏は「きょうは 何が起きているかではなく、何が起きていないのかという点で誠に意義 深い日だ」と指摘。「ギリシャは結局のところそれほど重要ではなく、 欧州中央銀行(ECB)には、自らそう望めばユーロ圏の状況を安定さ せる力がある」と述べた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ユーロは対ドルで前週末比0.6% 高の1ユーロ=1.1236ドル。一時1.9%下げて2日以来の安値を付け た。対円では0.5%安の1ユーロ=137円69銭。ドルは対円で1.1%安の 1ドル=122円54銭。

ギリシャ情勢

ギリシャのチプラス首相は26日、金融支援をめぐる債権者側からの 最新の提案を拒否し、7月5日に国民投票を実施すると表明。さらに 「ノー」の票を投じるよう提唱するとした。

ショイブレ独財務相は与党議員らとの非公開の会合で、金融市場が 制御不能な混乱に陥るリスクはないとの認識を示した。党関係者が明ら かにした。

クレディ・アグリコル(ニューヨーク)の為替ストラテジスト、マ ーク・マコーミック氏は「ユーロに下振れリスクがあるのは明らかだ」 と指摘。「大半の市場関係者は7月5日の国民投票の前に行われる世論 調査に注目するだろう。ユーロにとっては今のところそれが重要な鍵と なる」と続けた。

スイス国立銀行(中央銀行)のヨルダン総裁は、フラン高が進んだ ことを受け、同中銀が相場安定を狙い介入したことを明らかにした。ユ ーロはフランに対し0.4%安の1ユーロ=1.03939フラン。一時は1.1% 安の1.03145フランを付けていた。

ECB

独アリアンツの主任経済アドバイザー、モハメド・エラリアン氏 は、向こう数週間にギリシャがユーロ圏からの離脱を余儀なくされる確 率が85%あるとみている。同氏はニューヨークでのインタビューで、市 場は危機封じ込めに向けたECBの措置を期待していると語った。

コメルツ銀行のシニア為替ストラテジスト、ピーター・キンセラ氏 (ロンドン在勤)は、ECBはギリシャ向け緊急流動性支援(ELA) の上限を据え置いたが、1カ月当たり600億ユーロの証券を購入する量 的緩和プログラムにより他のユーロ圏の市場は守られるとの見方を示し た。

原題:Euro Shrugs Off Greece as Traders Trust ECB to Contain Fallout(抜粋)

--取材協力:Lukanyo Mnyanda、Keith Jenkins、Matthew Brockett、David Goodman、Anooja Debnath、Netty Ismail、Chikako Mogi、Eshe Nelson.

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