資本規制にあえて挑むギリシャ、過去の失敗事例数あまたでも

急ペースで国の資金が底を突きつつある時、 しばしば用いられるのが海外への資金流出を制限する資本規制だ。

しかし残念ながら過去の事例を見ると、同規制がうまく行くのはま れだ。債務協議で債権者とユーロ圏当局者の要求を拒否し、経済が破綻 の瀬戸際に近づきつつあるギリシャは29日、資本規制へと踏み切った。

国際通貨基金(IMF)の調査報告によれば、第1次世界大戦以 降、歳入拡大や通貨下落阻止、金利抑制を目指しメキシコやアイスラン ド、タイなど数十カ国が資本規制を導入してきたが、資本流出を鈍化さ せられたのは経済が健全で強力な制度を持つ数カ国にすぎなかった。こ れらを考慮すれば、ギリシャにとって資本規制は困難な挑戦となる。同 国は債権者との支援協議が決裂、欧州中央銀行(ECB)が同国の銀行 向け緊急流動性支援(ELA)の上限据え置きを決めたことから、デフ ォルト(債務不履行)とユーロ離脱のリスクに直面している。

米タフツ大学フレッチャー校のマイケル・クライン教授(国際経 済)はギリシャの資本規制発表前に、「既に多くの資金が流出したギリ シャが今資本規制を行えば、馬が家畜小屋から出た後に入り口を閉める ようなものだ」と発言。危機のさなかにある国では資本規制にどの程度 の効力が見込めるかという問題があると指摘した。

1995-2010年の37の事例を分析したIMFの昨年の調査によれば、 比較的可能性の高いシナリオは海外投資家がリターンの本国送金を見込 めない国を避け、資金の流入が途絶えるというものだ。またリオデジャ ネイロ・カトリック大学のマルシオ・ガルシア教授(経済学)は国民が 何とかして資金を海外に持ち出そうとするため、流出は続く可能性があ ると述べた。

原題:Greece Tries to Defy History of Capital Controls Doomed to Fail(抜粋)

--取材協力:Yalman Onaran.

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