ギリシャ:支援条件受け入れ是非で国論二分も-国民投票控え

ギリシャのチプラス首相が27日未明、国民投 票を来月実施し、自国の財政とそして恐らく欧州の命運を国民の意思に 委ねるという衝撃的な決断を発表した後、雨でぬれたアテネ市内の通り を歩く人はまばらだった。

最初に反応を確認できたのはタクシー運転手だ。タクシーの窓から 仲間の運転手や通行人に国民投票のニュースを大声で伝えていた。ギリ シャは債権者が求めている一段の年金削減や増税といった最新の支援条 件を受け入れるか、あるいはユーロ圏離脱の可能性と未知の経済状況に 直面するかを7月5日に選択することになる。

ツァカロトス外務副大臣が銀行は週明け29日も営業するだろうと述 べたにもかかわらず、貴重なユーロを引き出すため現金自動預払機 (ATM)に直行する人がいる一方、5年余りにわたる景気悪化、外国 金融当局や政治家が指示した緊縮策を経験してきたギリシャが財政のコ ントロールを取り戻す好機だと歓声を上げる者もいた。

ギリシャの指導者は同国を侮辱しようとしている脅迫者だとユーロ 圏の交渉相手を批判し、国民に「ノー」の意思表示をするよう呼び掛け た。国民投票で支援条件受け入れに反対となれば、ギリシャ国内の銀行 の資金繰りの命綱を断つことを欧州中央銀行(ECB)に促し、ギリシ ャのデフォルト(債務不履行)リスクが高まる恐れがある。一方、受け 入れ賛成なら、チプラス首相は早期の総選挙実施に追い込まれる可能性 がある。

ATMの行列が銀行の取り付け騒ぎに転じれば、国民投票までの8 日間は政治的な緊張が高まる一方になるだけかもしれない。

ニューヨーク大学スターン経営大学院のニコラス・エコノミデス教 授(経済学)は、ギリシャは国内の分裂という極めて難しい状況と極端 な経済環境の下で国民投票に臨むことになるだろうと指摘。「チプラス 首相はギリシャの将来でギャンブルをしている」と述べた。

原題:Greeks Cautious as Tsipras Vote Puts Fate of Euro in Their Hands(抜粋)

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