中国の2600兆円預金、世界に変化もたらす公算-資本市場開放で

世界にとって、中国の資本市場開放ほど重要 なイベントは今後15年間でほとんどないだろう。世界中の規制当局者や エコノミストはそうしたシフトにこれから取り組むことになる。

中国指導部は国内経済における投資の役割縮小を目指しており、現 時点で21兆ドル(約2600兆円)に膨らんでいる同国の預金を海外で活用 することが今後ますます必要となる。李克強首相が資本フローに関する 規制を緩和する中、そうした動きも容易になりつつある。

その結果は最終的に、中国が2001年に世界貿易機関(WTO)に加 盟し、世界の貿易システムに組み込まれたことで生じた変化に匹敵する 可能性がある。中国のWTO加盟で、より安価な商品が世界中にあふ れ、産業の空洞化と引き換えに低所得世帯の購買力が押し上げられた。

一部の変化を想像するのはたやすい。注目すべきは人民元だ。人民 元の取引が世界的に広がっている。日米欧に続いて、中国の大手銀行は ニューヨークやロンドン、東京にオフィスを構えるだろう。カリフォル ニアからシドニー、東南アジアに至る地域の不動産価格は既に中国勢の 購入による影響が見られている。

推し量るのがより難しいシフトもある。これまで中国市場への参入 が制限されていた年金ファンドなどの海外投資家が押し寄せ、中国がど の程度の純資本輸出国になるかが不透明となるだろう。ドイツ銀行など は大量の資本が流出し、大規模インフラの資金を賄うほか、長期の借り 入れコストを圧迫して資産価格を押し上げる可能性があると予想してい る。

香港取引所の李小加最高経営責任者(CEO)は今月に入りブログ で、「この時代は資本の純輸入大国から世界有数の資本輸出国に転換す る中国によって特徴づけられることになるだろう」と指摘。「中国は国 内の資産を世界市場に展開・分散させることが必要で、これにより記録 的な資本流出」がいずれ起きるだろうとの見方を示している。

原題:With $21 Trillion, China’s Savers Are Set to Change the World(抜粋)

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