債券先物は続落、米債安重し-ギリシャ問題大詰めで極めて慎重との声

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債券市場では先物相場が続落した。前日の米 国債相場が堅調な個人消費関連の指標を受けて下落したことが売り材料 となった。ギリシャの債務問題をめぐる協議の行方を見守る姿勢も強ま った。

26日の長期国債先物市場で中心限月9月物は、前日比10銭安の146 円65銭で開始後、いったんは7銭高の146円82銭まで上昇した。直後か ら再び売りが優勢となり、13銭安の146円62銭まで下落。午後1時すぎ からは小幅なマイナス圏での推移となり、結局は3銭安の146円72銭で 引けた。

ドイツ証券の山下周チーフ金利ストラテジストは、「債券市場では ギリシャ問題が大詰めとあって、極めて動きづらい状況だ。合意した場 合にはリスクオンといった当座の反応についても、本当に従来通りで良 いのか、市場関係者はかなり慎重になっている」と述べた。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の339回債利回 りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値と変わらず の0.47%で始まった後、1.5ベーシスポイント(bp)高い0.485%と17日以 来の水準まで上昇。午後に入ると徐々に水準を切り下げ、0.47%に戻し ている。新発20年物の153回債利回りは一時1.5bp高い1.245%と17日以 来の高水準を付けた後、1.215%まで水準を切り下げた。新発30年物47 回債利回りは一時1bp高い1.47%を付けた後、1.455%に下げている。

JPモルガン・アセット・マネジメントの塚谷厳治債券運用部長 は、「米国で経済指標が強く金利上昇圧力が強まっていることが圧迫要 因。海外投資家は米金利上昇や利回り曲線の傾斜化を背景に、円債市場 でもショートを積み増しているようだ」と話した。一方で、「ギリシャ 問題はデフォルト(債務不履行)リスクで質への逃避となれば、支援材 料となるだろう」と言う。

日銀がきょう実施した長期国債買い入れオペ4本の結果によると、 残存期間「1年超3年以下」と「25年超」の応札倍率が前回から上昇し た。一方、「3年超5年以下」と「10年超25年以下」は低下した。

JPモルガン・アセットの塚谷氏は、「日銀の国債買いオペは無難 な結果。相場への影響はないと思う」と述べた。

25日の米国債相場は下落。10年国債利回りは前日比4bp上昇 の2.41%程度。ギリシャ協議は進展が見られない中、5月の個人消費支 出(PCE)が約6年で最大の伸びとなったことが売り材料視された。 同日の欧州債市場でドイツ10年国債利回りは2bp高い0.86%で引けた。

ジェリー・ライス報道官は25日、ギリシャが30日に期限を迎える国 際通貨基金 (IMF)向けの17億ドルの支払いを行わない場合、 IMFがデフォルトという表現を使わず、延滞という用語を忠実に使用 する方針だと語った。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券の稲留克俊シニア債券ストラ テジストは、「ギリシャがデフォルトすることも視野。債務は欧州連合 (EU)やIMFなど公的機関が保有するため、以前のような金融シス テム不安が広がる可能性は低いものの、市場は一定のリスクオフの材料 と認識するはず」と話した。

ギリシャの月末期限のIMF向け返済について、クレディ・スイス 証券の白川浩道チーフエコノミストは、ギリシャ政府が外貨準備を用い て賄うことが可能であるが、取り崩しを嫌う可能性もあると指摘した。

--取材協力:赤間信行、野沢茂樹.

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