ギリシャが30日に期限を迎える国際通貨基金 (IMF)向けの17億ドル(約2100億円)の支払いを行わない場合、ギ リシャよりもIMFの方が厄介な状況に追い込まれるかもしれない。

債券投資家への支払い不履行とIMFのような公的機関への支払い が滞るケースでは事情が異なる。IMFの指針では国家が支払いを行わ ない場合については「延滞」と見なされる。ジェリー・ライス報道官は IMFが「デフォルト(債務不履行)」という表現を使わず「延滞」と いう用語を忠実に使用する方針だと25日に語った。

主要格付け会社3社もIMFへの不払いが正式なデフォルトに相当 しないとの見解を示す。ギリシャが債権者との合意に向けた協議にとど まる限り、同国への実際の影響は軽微かつ一時的なものにとどまると予 想されるのに対し、世界の「最後の貸し手」としてのIMFの評判はよ り長期にわたる打撃を被り、将来の救済で支持を得ることが難しくなる 恐れがある。

IMFへの支払いを行わない場合、ギリシャはジンバブエやスーダ ン、ソマリアが名を連ねる「延滞国」クラブに仲間入りする。ジンバブ エとスーダン、ソマリアの3カ国の延滞額は合計で約18億ドルに上る。

米外交問題評議会の国際経済担当ディレクター、ベン・スティール 氏は「単独で豊かな国と見なされるか、ユーロ圏のようにより巨大な地 理的経済圏の一員である国への介入には厳しい監視の目が注がれること になるだろう」との見方を示す。

破滅的状況とはならず

結論から先に言うと、IMFへの不払いが引き金となり、他の公的 債権者の融資や民間投資家が保有する債券にデフォルトの連鎖が波及す ることはなさそうだ。バークレイズのクレジットストラテジスト、ゾ ソ・デービス氏は「IMFへの不払いが他の債務を次々と巻き込む破滅 的な連鎖を引き起こす可能性は小さい」と分析する。

ギリシャのIMFへの債務には2030年までの返済期間が設定されて いる。外交問題評議会のスティール氏は24日のブログへの投稿で、260 億ドルというギリシャの返済予定額について、過去のIMFへの未払い 金合計額の約4倍に相当すると指摘し、ギリシャは延滞国となった段階 で、IMFに返済するインセンティブがほとんど失われるのではないか と予想した。

原題:Why It Won’t Be a Default If Greece Misses IMF Payment Next Week(抜粋)

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