貿易促進権限得たオバマ大統領、次はTPPで身内と再対決へ

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通商協定の一括交渉権限をオバマ米大統領に 付与する大統領貿易促進権限(TPA)法案が議会を通過して成立する 運びとなり、与党民主党の一部との半年間に及ぶ攻防はとりあえず同大 統領に軍配が上がった。ただ、通商協定をめぐる与党との対決はこれか らが本番だ。

TPA法案の成立は日米など12カ国が参加する環太平洋連携協定( TPP)交渉妥結の前提条件とされるが、民主党やリベラル陣営は同交 渉がまとまり、TPPが実際に議会一括承認のため採決に持ち込まれれ ば、新たな闘いを挑むと早くも表明している。

身内とこのような度重なる衝突を望む政治家は皆無だろう。しか も、次の対決は2016年の大統領選挙戦が本格化し、ヒラリー・クリント ン前国務長官が民主党の最有力候補として労組など同党の主要な支持母 体と向かい合う16年の早い時期と重なるかもしれない。

ファストトラック法案とも呼ばれるTPA法案に反対した民主党の ペロシ下院院内総務は同党議員に宛てた24日付の書簡で、「次の論戦の 対象はTPP自体となるであろうことをわれわれ誰もが認識している」 と指摘。同党議員の間で「活発かつ思慮深い討論」が行われるだろうと 予想した。

16年の大統領・議会選では通商政策と中国との関係が主要な争点の 一部となる見通し。ホワイトハウスはTPP交渉の年内妥結を望んでお り、日本の甘利明TPP担当相も24日、7月中に閣僚会合を開いて合意 する可能性があるとの見方を示した。

最も困難な問題

米通商代表部(USTR)のフロマン代表は25日、ワシントンで開 かれた会合でTPP交渉に関し、各国はなお「残された最も困難な問 題」を解決しなければならないとし、日本側の日程表についてはコメン トを避けた。

フロマン代表は「誰もができる限り早急な妥結を望む一方で、われ われ自身が設定した目的に合致する形での取りまとめを求めている」と 付け加えた。

オバマ政権の通商課題を支持する民主党系のシンクタンク、NDN のプレジデント、サイモン・ローゼンバーグ氏は「論戦は始まったばか りだ」とし、「通商に関する抽象的な議論からTPPに関する極めて具 体的な討論に移っていくだろう」と語った。

オバマ大統領は25日、電子メールで配布した声明で、「今週の議会 採決は米国の勤勉な家族にとって強く必要とされてきた勝利を意味する ものだ」と称賛した。

大統領は「もちろん、わが国の労働者のためまだやるべき仕事があ り、それこそ規則に違反する国々を取り締まるのに役立つような、強力 な貿易執行法案を可決するよう議会への働き掛けを私が続ける理由だ」 と表明した。

原題Obama Trade Win Earns Him New Fight With Fellow Democrats (2)(抜粋)

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