タカタ会長、リコール問題で初会見-エアバッグ死傷者で謝罪

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エアバッグメーカーのタカタの高田重久会長 兼社長は25日の株主総会やその後の記者会見で、搭載車のリコール問題 で被害者が出ていることなどを謝罪した。タカタは同社のみが使用して いるエアバッグの火薬の素材について、安全だとの従来の見解を繰り返 した。

高田会長は同日夕、都内の会見で、エアバッグ搭載車で死傷者が出 ていることや、これまでタイミングを逃して説明の場に出てこなかった ことについて、いずれも「大変申し訳ない」と語った。経営責任につい ては、今は安全な製品の供給に「しっかり対応すること」とし、「まだ 申し上げられるステージでない」と述べた。

高田会長はまた、米国議会で浮上している被害者への補償基金の創 設案について「一つのアイデア」と述べながらも、他の可能性も含め検 討しているとし、「今の時点では申し上げられない」と話した。母親の 高田暁子氏の経営への影響に関しては、顧問になっているが、会社の経 営は役員で対応しており、「まったく関与していない」と語った。企業 文化については、いろいろ改善すべき点があるとした。

タカタは同日、都内で開催した株主総会の後、質疑などのもようを 文書で発表した。それによると、これまでに不具合原因が判明したもの は製造工程を改善し、原因が特定できないものも、高温多湿の下で継続 的な使用が主因と示唆されており、現在の新しい交換部品については安 全と考えていると株主に説明した。

タカタは会見に際して、不具合原因の解明を依頼していた独フラウ ンホーファー協会がこれまで分析した内容を資料で発表。火薬素材の硝 酸アンモニウムの単純な経年による化学的劣化はなかったとしたほか、 相安定化硝酸アンモニウムの安全性に問題はなく、ガス発生剤とインフ レータ(膨張装置)の設計に全般的な不備はないとした。エアバッグの 車内への設置状況も不具合原因に影響したと考えられるという。

総会の説明資料では、不具合原因解明の見通しについて、これまで に回収したインフレータ約5万個の試験・解析中で、引き続き解明に努 めるとした。高田会長は会見で「今の段階で具体的時期は申し上げられ ない」と語った。

記者会見では、品質保証本部本部長の清水博氏が、硝酸アンモニウ ムを使ったインフレータについて、おそらく累計2億個強を生産したと 述べた。米国と並び3大生産拠点の中国やドイツで生産したインフレー タには現時点で問題が見当たらず、リコールの予定はないとした。経 理・財務本部本部長の野村洋一郎氏は会社の財務について、今後も銀行 と連絡を密にして遺漏なきよう対処していきたいと話した。

タカタは経営陣の責任について株主に対し、役員報酬の一部を昨年 返上したほか、リコール問題の収束に向け全力を尽くすと表明した。

--取材協力:萩原ゆき、Craig Trudell.

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