ナイキやGEに恩恵、貿易権限法案の可決でTPP交渉前進へ

オバマ米大統領に通商協定の一括交渉権を付 与する大統領貿易促進権限(TPA)法案を上院本会議が24日可決し環 太平洋連携協定(TPP)交渉の前進が見込まれることから、ナイキや UPSなどの米企業も恩恵を受ける立場にある。

オバマ大統領は太平洋貿易での協力拡大とアジア市場での米国の影 響力強化を目指し、TPP交渉妥結を目指している。ナイキやゼネラ ル・エレクトリック(GE)、UPSなどの企業や豚肉生産者は、 TPP合意が海外売り上げの増加や輸入コスト低減、雇用増加につなが る可能性があると指摘している。

ブルームバーグ・インテリジェンスの通商政策アナリスト、ケイト リン・ウェバー氏は「どの種類の巨大多国籍企業もこうした協定を歓迎 するだろう。サプライチェーンの柔軟性が高まり、投資に確実性が強ま る」と述べた。

TPP合意が実現すれば、一部関税は撤廃され、米国と環太平洋諸 国11カ国との貿易障壁が崩れる。このため労働団体は、米国内の雇用が 低コストの他国・地域に奪われかねず、比較的小規模の米企業も打撃を 受けるとして反発している。

米国にとってTPP合意は、20年前に成立した北米自由貿易協定 (NAFTA)以来の重要な通商協定となる。越境貿易のコストが低下 すれば、中国に代わる低生産コスト国に浮上したベトナムで増員中のア パレルやシューズのメーカーに直接の恩恵が見込まれるとウェバー氏は 指摘する。

運動靴メーカーのナイキは、TPAとTPP合意により関税が軽減 され米国内投資が容易になるため、同社と提携企業が向こう10年に米国 で製造・エンジニアリング職を最大1万人分創出できるとの見通しを示 している。

GEは自由貿易の取り組みに支持を表明する米大手輸出企業の1 社。ジェフリー・イメルト最高経営責任者(CEO)は先週、ワシント ンで行ったスピーチで、TPP合意を拒否すれば米企業に打撃を与え最 終的には労働者にも悪影響が及ぶと述べ、「中小企業の側に立つなら、 自由貿易を支持すべきだ」と訴えていた。

UPSのデービッド・アブニーCEOは先月のインタビューで、同 社のような企業にとって通商協定ほど重要なものはないと述べ、「米国 が自由貿易協定に調印するたびに荷物の輸出は20%伸びている」と説明 した。

原題:Nike, GE Also Poised to Win After Obama Trade-Powers Victory (1)(抜粋)

--取材協力:Michael Sasso、Danielle Burger.

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