豪州、リセッションのない時代25年目へ-リスクへの備えに不安

オーストラリアは来週、リセッション(景気 後退)のない期間が25年目に入る。これは先進国としては屈指の長期経 済成長となるが、実際には問題を抱え込んでいる。

同国では政治的惰性による負担が増え、経済的ショックを受けたこ とのない世代が現状に満足感を強めており、過去の勢いに一段と依存し つつある状況だ。21世紀に入って以来、大きな政治的変化を遠ざけてき た同国経済は一段と弱くならなければ、いかなる政府の改革も受け入れ ない可能性がある。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチの元オーストラリ ア担当チーフエコノミスト、ソウル・エスレーク氏は「43歳未満の人は 大人になってからリセッションを経験していない」と指摘。「企業幹部 や従業員、有権者、政治家の間にある程度の自己満足感を引き起こして いる」と指摘した。

プライスウォーターハウスクーパース(PwC)の分析によれば、 オーストラリアでは3割以上の地域で経済が縮小している。企業が記録 的な幅で投資を縮小する計画にもかかわらず、アボット豪首相は議論の 多い税制・労働改革を先送りしている。経済の効率化と企業の生産性向 上につながり得るこれらの改革の緊急性は高まっている。財務省による と、同国は記録的な生産性の伸びを実現できない限り、向こう10年で収 入の伸びが半世紀ぶりの低水準になる見通し。

1980年代にホーク首相(当時)の顧問を務めたメルボルン大学のロ ス・ガーナー教授は今月22日の会合で、「この調子が続けば、人々はオ ーストラリアの歴史で初めて生活水準が伸びなかった約30年間だったと 振り返ることになろう」と指摘。「政治風土の改革が必要だ」と付け加 えた。

原題:Generation Without Recession Leaves Aussies Unprepared for Risks(抜粋)

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