ドルは123円台後半、ギリシャ支援交渉の不透明感で円買い圧力

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東京外国為替市場では、ドル・円相場が1ド ル=123円台後半で推移。債務問題を抱えるギリシャ向け支援交渉の不 透明感を背景に、リスク回避に伴う円買いがやや優勢な展開となった。

25日午後3時10分現在のドル・円相場は123円63銭付近。午前に123 円96銭を付けた後、午後にかけてドル安・円高が進み、一時は123円56 銭と2日ぶりの円高値を付けた。

マネースクウェア・ジャパン市場調査部の山岸永幸シニアアナリス トは、日本株の下げ渋りを背景に124円付近まで値を戻す局面も見られ たが、引き続き「ギリシャの問題が最大の懸念」と指摘。株価はマイナ ス圏で推移しており、「ドル・円相場の上値は重い」としている。

ギリシャのチプラス首相と債権団は欧州時間25日未明にかけて協議 を行ったものの不調に終わり、同日午前に再開することで合意した。双 方は金融支援再開の条件で合意を目指している。ギリシャが21日に提示 した改革案に対して、債権団側が修正案を出したが、ギリシャはこれを 拒否。24日深夜に再開された2度目の協議ではギリシャ側が従来の姿勢 を変えず、目に見える進展はなかった。

24日の海外市場では欧米の株価が下落。一方、ドイツ国債や米国債 が買われ、独10年債利回りは前日比3ベーシスポイント(bp)低下 の0.84%、米10年債利回りは同4bp低下の2.37%程度となった。

ドル・円相場は海外時間に米国内総生産(GDP)統計で個人消費 が上方修正されたことを受けて一時124円38銭と、17日以来のドル高値 を付ける場面もあったが、その後はギリシャ問題への懸念を背景に124 円台を割り込んだ。

質への逃避

三井住友信託銀行NYマーケットビジネスユニットの海崎康宏マー ケットメイクチーム長(ニューヨーク在勤)は、ギリシャの再提案がポ ジティブに受け止められていたが、債権団側が承認できないといった感 じになり、「国際通貨基金(IMF)への返済期限となる今月30日まで 交渉が長引きそうだというイメージ」と指摘。米国市場は株安・債券高 となり、円が買われ、「質への逃避的な動きで終わった」と言う。

ユーロ圏財務相はブリュッセルで24日夜、ギリシャ支援をめぐり会 合を開いたが、支援条件をめぐる対立の打開は当面難しいとして2時間 足らずでいったん終了。協議は25日に再開される予定となっている。ま た、同日から2日間の日程で欧州連合(EU)首脳会議も開かれる。

海崎氏は、ギリシャ問題で「結論が長引けば長引くほど、質への逃 避で若干円は買われやすい」と指摘。「ドル・円相場は今月いっぱいは 短期的に上値が重い展開が続く」とみる。

--取材協力:大塚美佳.

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