クオンツメルトダウン生む取引の集中は集団自殺か-懸念高まる

資産家のジョー・ケネディ氏は、 靴磨き少年がとても正しいと思えない株式に関する助言を自分に言って 聞かせたことを理由に1929年の大暴落が起きる前に市場から手を引い た。もっともらしい話とはこんな風に語られる。

それから約90年の年月を経て、集団自殺するといわれるレミングが 崖っぷちにやってくるように投資家をおびき寄せる「クラウディドトレ ード(混雑した取引)」に対し、市場はまさに脆弱(ぜいじゃく)その ものに見える。数カ月前にドイツ10年国債に積極的に買いを入れ、利回 りをほぼゼロに押し下げた大勢の投資家は、おびえた鳥の群れのように その後逃げ出した。

最近はこのような混雑した取引が、ブラックボックスの中に隠れて いる可能性の方が高く、過去最も成功した株式ヘッジファンドの一部が 記録的な損失を被った2007年8月の「クオンツメルトダウン」について 今も議論が続いている。

MSCIの調査担当者によれば、さまざまな投資ファクターに基づ く運用を行う「スマートベータ型」の人気の高まりに伴い、混雑した取 引をめぐる懸念が高まっている。

彼らはその危険について、「運用担当者間のポジションの重複は、 それらの投資家がポートフォリオの他の部分で負のショックを経験する ような場合に極端なリスクを引き起こし、ポジションの清算に拍車を掛 ける恐れがある(必ずしも売りたいものではなく、売ることができるも のを売る行動に駆り立てられる)。このような投げ売りは同一のストラ テジーを採用する他の投資家にも損失が発生する負の連鎖を生んでさら なるポジションの清算を促し、株価のスパイラル的な急落を招くことも あり得る」と分析している。

原題:How to Spot Crowded Trades Before the Next Big ’Quant Meltdown’

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