日米独も安穏とできず-中国減速の悪影響、次に及ぶ恐れ

不動産市況低迷が世界2位の経済 大国、中国の重しとなる中で、新興市場と商品輸出国は中国からの需要 減少に立ち向かっている。

中国で依然需要の大きい機械などの資本財を供給している日本、米 国、ドイツの輸出は比較的良好だ。だがUBSグループのエコノミス ト、ドナ・クウォック、汪濤、ジェニファー・チュォン3氏による22日 付けリポートによれば、こうした状況が近く変化する可能性がある。

3氏はリポートで、「数年にわたる中国不動産の下振れは今年以降 も続き、外国からの産業関連輸入需要は長期的に落ち込む可能性があ る」と予想。「商品輸出国、再加工輸出国、先進輸出国はいずれも中国 の需要鈍化の影響に今年備えるべきだ」とコメントした。中国に一段と 依存するようになっている世界経済にとって良いニュースではない。

2014年までの10年間に中国を最大の輸出市場とする国・地域の数は 4倍に膨らんだとUBSは指摘。この間、米国が最大の輸出市場となっ ている国・地域の数はほぼ半減したという。

国内総生産(GDP)に占める輸出シェアを見てみると、UBSが 調べているほぼ全ての国・地域で中国の割合が上昇。日本と韓国、米 国、ブラジル、カナダ、チリは2倍、ドイツと欧州連合(EU)は3 倍、オーストラリアなどは4倍となった。

南アフリカ共和国や豪州、インドネシア、ブラジルなどの商品輸出 国にとって、中国の成長鈍化が悪影響となるのは言わずもがなだ。台湾 や韓国、フィリピン、ベトナムといった中国のエレクトロニクス需要に 大きく依存する再加工輸出国・地域は比較的うまくやってきた。ベトナ ムとフィリピンは市場シェアを高め、中国向けの電子・繊維輸出額を増 やした。台湾と韓国は中国の最終消費者向けの供給を拡大した。

UBSのエコノミストは、世界的な金融危機後に中国輸出における 処理工程の役割が縮小したと分析。先進国市場の需要後退と付加価値の ない労働集約的な分野における競争力低下に伴い、中国はバリューチェ ーン(価値連鎖)を切り上げている。つまり先進国の輸出に対する中国 の需要が低下するとともに、競争が拡大していることを意味しているの かもしれない。

原題:U.S., Japan, Germany Next to Feel Chill From Slower China Growth(抜粋)

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