米国債:下落、ギリシャ情勢の進展で注目は再び米利上げに

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ギリシャのデフォルト(債務不履行)リスク 後退に伴い、米国債トレーダーらは当局の利上げ開始時期を見極めるた め米経済データに再び注目している。

23日に実施された米2年債入札では、最高落札利回りが今年最高と なった。他の先進国国債に対する米国債の上乗せ利回り(プレミアム) は約5カ月ぶり低水準から拡大。欧州の混乱が収束しつつある中で米国 債の需要が後退した。この日発表された米経済指標では、5月の航空機 を除く非国防資本財(コア資本財)受注が増加し、新築住宅販売は7年 ぶり高水準に増えた。

BNPパリバの金利ストラテジスト、アーロン・コーリ氏(ニュー ヨーク在勤)は「経済データはそれほど悪くなく、ギリシャ情勢には改 善が見られる」と指摘。「こうした状況を市場はやや好感している」と 続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーのデータによれば、ニューヨ ーク時間午後4時59分現在、10年債利回りは前日比4ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)上昇の2.41%。一時2.43%と、10日以来の水 準に上げた。同年債(表面利率2.125%、2025年5月償還)価格は10/32 下げて97 1/2。

ブルームバーグが実施したアナリスト調査の予想加重平均によれ ば、10年債利回りは15年末までに2.56%に上昇する見通し。またブルー ムバーグがまとめたデータによると、フェデラルファンド(FF)金利 先物市場では9月利上げの確率が35%、12月までの利上げの確率は71% とそれぞれ織り込まれている。

2年債入札

ジャニー・モンゴメリー・スコットのチーフ債券ストラテジスト、 ガイ・リーバス氏(フィラデルフィア在勤)は「第2、3四半期はまず まずの経済成長となる可能性が高く、9月初回利上げへの準備が整う」 と述べた。

財務省が実施した2年債入札(発行額260億ドル)の結果による と、最高落札利回りは0.692%と、昨年12月以来の高水準となった。24 日には5年債(発行額350億ドル)、25日には7年債(発行額290億ド ル)の入札が実施される。

米10年債の主要7カ国(G7)国債に対する上乗せ利回りは96bp と、12日以降で最大。19日以降では10bp拡大している。

米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長は、ギリシャ協議 が合意に至らない場合は米国に余波が広がり、政策の道筋に影響を及ぼ す可能性があるとの認識を示した。

ギリシャ情勢

ユーロ圏各国首脳は22日、ギリシャのチプラス政権に対し債権者の 要求に応じて48時間以内に一段と歩み寄る最終決断を下すよう求めた。 ギリシャが債権者側に示した年金改革を含む新提案については、歓迎の 意を示した。

ノバスコシア銀行の米国債トレーディング責任者、チャールズ・コ ミスキー氏(ニューヨーク在勤)は「ギリシャのデフォルトの可能性に 備えて投資家は米国債をロング(買い持ち)にしていた。今そのロング に解消の動きが出ている」と述べた。

イエレン議長は今月、政策決定は経済データの動向に左右されると の考えをあらためて表明した。

原題:Treasuries Decline as Greece Progress Puts Fed Back in Spotlight(抜粋)

--取材協力:Kevin Buckland、Daniel Kruger、Anooja Debnath.

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