円一段安、ギリシャ情勢進展期待でリスク選好-対ドル123円台後半

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東京外国為替市場では円が一段安となり、対 ドルでは4営業日ぶりの安値を付けている。ギリシャ情勢の進展期待を 背景とした日米の株価上昇を受けて、リスク選好の円売り圧力がかかっ た。

23日午後3時13分現在のドル・円相場は1ドル=123円68銭付近。 一時は123円79銭と17日以来の水準まで円安が進んだ。ユーロ・円相場 は前日の海外市場で一時1ユーロ=140円64銭と、2営業日ぶりの円安 値を付け、同時刻現在は139円21銭付近で推移している。

ソシエテ・ジェネラル銀行東京支店の鈴木恭輔為替資金営業部長 は、ギリシャについて楽観的な見方が高まっていることを受けて、 「ECBトレード(欧州中央銀行の量的緩和に伴う株高・ユーロ安)の 再開を期待した動きが強まっている」感があると説明。アジア時間での 株高も相まって、「リスクオフの巻き戻し」につながっていると言う。

ユーロ・ドル相場は前日の海外市場で一時1ユーロ=1.1410ドルと 2営業日ぶりの高値を付けたが、この日の東京市場では1.12ドル台半ば まで水準を切り下げている。

東京株式相場は日経平均株価が前日比300円超える大幅高となり、 年初来の高値を更新して引けた。

ギリシャは21日、デフォルト(債務不履行)回避に向けた新たな改 革案を提示。年間純利益が50万ユーロを上回る企業への課税のほか、来 年からの早期退職の選択肢廃止や累進課税の強化が盛り込まれた。

IG証券の石川順一マーケットアナリストは、ギリシャの支援に対 する道筋が固まれば、「6月の危機を乗り越えるということで、リスク が後退する」と指摘。「株高が維持される公算が高まる」とし、クロ ス・円(ドル以外の通貨の対円相場)主導で円安の展開になる可能性が あるとみる。

米株高・債券安

週明け22日の米国市場では、ギリシャ情勢をめぐる楽観が広がり、 株式相場は主要3株価指数がそろって上昇。米国債相場は売られ、10年 債利回りは前週末比11ベーシスポイント(bp)上昇の2.37%と、上昇幅 は5月11日以来で最大となった。欧州債市場では、逃避先として買われ ていたドイツ国債相場が下落し、10年債利回りは前週末比13bp上昇 の0.88%となった。

今後は、24日のユーロ圏財務相による事前会合を経て、25、26両日 に欧州連合(EU)首脳会議が開かれる予定となっている。

IG証の石川氏は、「ユーロ圏財務相でギリシャの改革案を精査し て、EU首脳会議で正式決定するという流れになれば、ぎりぎりではあ るが、月末の国際通貨基金(IMF)向け返済に間に合って、6月危機 が回避される」と言う。

--取材協力:大塚美佳、Daisuke Sakai.

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