日経平均が年初来高値、ギリシャ決着機運強まり全業種上げる

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23日の東京株式相場は3営業日続伸し、日経 平均株価は年初来高値を更新した。ギリシャ債務協議の決着機運が強ま り、リスク選好の買いが広く入ったほか、対ドルでの円安推移、国内の 成長戦略に対する期待感も相場を押し上げた。銀行や保険など金融株を 中心に輸送用機器、鉄鋼、空運株など東証1部33業種は全て高い。

TOPIXの終値は前日比27.79ポイント(1.7%)高の1676.40、 日経平均株価は381円23銭(1.9%)高の2万809円42銭。日経平均は1 日に付けた年初来高値(2万569円87銭)を上回り、2000年4月以来の 高値水準。上昇率の大きさは1月20日(2.1%)、2月4日(2%)に 次いでことし3番目だった。

パインブリッジ・インベストメンツのマネージングディレクター、 前野達志氏は「今週から市場は楽観的になり始めている。ギリシャの新 提案内容もまだまだ足りないだろうが、25日のEU首脳会議に向けきち んとしたものを持ってくるという方向性に変わりはない。妥結はするだ ろう」とみていた。

ギリシャが債務協議に向け新提案を出したため、欧州当局者は22 日、合意に達するとの楽観的な見方を示唆。ユーロ圏財務相会合の議長 を務めるデイセルブルム・オランダ財務相は、前向きな一歩と見なされ ていると語った。欧州委員会のユンケル委員長は、今週中に交渉が妥結 するとの見通しを示した。

ギリシャ情勢に対する楽観的な見方から、22日の欧州株はストック ス欧州600指数が2.3%上昇し、アテネ総合指数は9%高と急伸。米主要 株価3指数もそろって高い。米国では、5月の米中古住宅販売件数が年 換算で前月比5.1%増加の535万戸と市場予想の526万戸を上回り、2009 年11月以来の高水準だった。

為替は、前日の海外市場でユーロ・円が一時1ユーロ=140円60銭 台と2営業日ぶりの円安水準に振れ、きょうのドル・円はおおむね1ド ル=123円40-70銭台と前日の日本株市場の終値時点122円68銭に対しド ル高・円安方向で取引された。

東洋証券の大塚竜太ストラテジストは、「ギリシャは今まで突っ張 っていたのが折れた印象を受ける」と指摘。ギリシャ政府が示した年金 と財政目標に関する新たな提案に対し、国内が混乱する懸念もあるが、 「そうするしか生きる道がないのだろう。情勢は合意に至る流れになっ ている」と言う。

成長戦略改訂

一方、国内では22日に政府の産業競争力会議が開かれ、「日本再興 戦略改訂2015」(成長戦略)の素案について議論した。ITや人材、先 端設備に対する思い切った投資が不可欠とし、生産性の底上げを強調。 今後は新たに政府と産業界による官民対話の場を創設するという。東洋 証の大塚氏は、「政府の成長戦略も好感されている」としていた。

日経平均、TOPIXともきょうの高値引け。午後の堅調は、香港 や中国、台湾、韓国などアジア株、シカゴ24時間電子取引システム (GLOBEX)のS&P500種株価指数先物の上昇なども寄与した。

東証1部33業種の上昇率上位は空運、その他製品、金属製品、保 険、精密機器、証券・商品先物取引、鉄鋼、パルプ・紙、銀行、その他 金融など。東証1部の売買高は28億3127万株、売買代金2兆8522億円。 値上がり銘柄数は1550、値下がり254。

売買代金上位では、みずほフィナンシャルグループや三菱UFJフ ィナンシャル・グループ、三井住友フィナンシャルグループの3メガバ ンクがそろって上げ、トヨタ自動車やマツダ、楽天、野村ホールディン グス、信越化学工業、第一生命保険、任天堂、日本航空、パナソニック なども高い。半面、電材関連の不振などで、第1四半期営業利益は市場 コンセンサスを下回ると野村証券が予想した住友化学は大幅安。花王や シャープも軟調だった。

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