債券は下落、ギリシャ支援合意観測でリスク選好-長期金利は0.465%

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債券相場は下落。長期金利は0.465%と4営 業日ぶりの高水準を付けた。ギリシャの債務問題をめぐる協議の合意観 測を背景にしたリスク選好の動きで、国内株式相場が急上昇したことな どが売り材料となった。

23日の長期国債先物市場で中心限月9月物は、前日比18銭安の146 円96銭で開始した。147円03銭に戻した後、株高が加速すると水準を切 り下げ、午後の取引終盤には39銭安の146円75銭と、日中取引で17日以 来の水準まで下げた。いったん146円80銭台に戻したが、結局は146円75 銭と、この日の安値で引けた。

三井住友アセットマネジメントの深代潤債券運用グループヘッド は、「ギリシャ問題に対する楽観的な見通しが台頭してリスクオンの動 きになっている。円債市場では一時的なポジション調整の売りが出てい る」と説明した。一方、「国内的には景気回復方向だが、物価が力強く 上昇し、成長率が改善しなければ、緩和策から出口に向かわないだろ う。本格的に金利上昇してくることはない。売られたところでは買いが 入る感じ」と語った。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の339回債利回 りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点参照値を2.5ベーシス ポイント(bp)上回る0.45%で開始。午後に入ると水準を切り上 げ、0.465%と、17日以来の高水準を付けた。新発5年物の124回債利回 りは1.5bp高い0.125%と、11日以来の高水準。新発20年物の153回債利 回りは4.5bp高い1.21%、新発30年物の47回債利回りは3bp高い1.445% にそれぞれ上昇した。

株価年初来高値

東京株式相場は大幅上昇。TOPIXは前日比1.7%高の1676.40で 引けたほか、日経平均株価は350円を超す上げ幅となり、年初来高値を 更新した。

パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長は、 「ギリシャの合意期待や米金利上昇を受けて、金利は上昇。米金利上昇 は、純粋にギリシャ問題の解決期待だけではない。ギリシャ問題の解決 によって、9月の利上げが行いやすくなるという思惑や、米住宅指標の 好調も後押しした」との見方を示した。

22日の米債相場は反落。米10年国債利回りは前週末比11bp上昇 の2.37%程度。ドイツ国債などの安全資産が売られる中、米国債も期間 が長めのものを中心に下落した。ユーロ圏各国首脳は22日、ギリシャの チプラス政権に対し債権者の要求に応じて48時間以内に一段と歩み寄る 最終決断を下し、5カ月間続いた支援交渉の行き詰まりを打開するよう 求めた。

パインブリッジの松川氏は、「日本国債は買いが入ったとしても、 ギリシャをめぐる結論が24日になったため、合意の織り込みは50%程度 だと思われる。24日のユーロ圏緊急会合後の25日に合意が100%織り込 まれたところで、あらためて投資家による債券買いが相場を支えること になりそうだ」と言う。

財務省がこの日午後零時45分に発表した流動性供給入札(発行 額5000億円)の結果によると、募入最大利回り較差が0.012%、募入平 均利回り較差は0.009%となった。今回は残存期間5年超から15.5年以 下の国債が対象銘柄。投資家需要の強弱を示す応札倍率は3.68倍と、同 年限を対象とした前回の2.81倍から上昇した。

流動性供給入札について、三井住友アセットマネジメントの深代氏 は「強い結果ではないが、悪いわけでもない。そこそこの結果だった」 と分析した。

--取材協力:Daisuke Sakai.

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