米フォード「マスタング」の広告仕掛け人は女性、性差に挑む

米フォード・モーターがブランド力を復活さ せ、米国を代表するスポーツカー「マスタング」を欧州に売り込むため 人材を探していた際に、カリン・オンサーガーバーチ氏を選んだのは当 然だった。それが広告業界でのオンサーガーバーチ氏の評判だ。

最近、米インターパブリック・グループ傘下のFCB(カリフォル ニア州)に引き抜かれ入社したオンサーガーバーチ氏は、クリエーティ ブディレクター就任に向け選抜された女性たちの一人だ。広告業界の幹 部のうち女性が占める割合は約11%。2008年時点の3%からは増えたも のの、1960年代の米広告業界を描いたテレビドラマシリーズ「マッドメ ン」で植え付けれらたステレオタイプを脱却するには長い時間がかかる と同氏は言う。

「広告業界は依然として男性社会で、男性だけが採用され昇進する ことがよくある。ただ実際には、依頼人は女性のクリエーティブディレ クターを求めていることが多い」とオンサーガーバーチ氏は語る。

広告業界で女性リーダーが不足していることは認識され始めてい る。今週開かれる広告業界最大のイベント「カンヌ・ライオンズ」で は、性差に関する偏見に挑戦し広告における女性と男性の固定されたイ メージを打ち破る作品に「グラス・ライオン」賞が授与される予定だ。

インターネット収入により世界の広告売上高は引き続き増加してお り、英ゼニスオプティメディアは広告市場が今年、4.4%拡大し5440億 ドル(約66兆8000億円)規模になると予想。広告代理店は女性を幹部に 登用する利点をますます認識するようになっている。

オンサーガーバーチ氏は、欧州サッカーの試合日程を踏まえて、マ スタングの広告でテレビとデジタルキャンペーンを立案し成果を挙げ た。欧州地域でフォードのマーケティングマネジャーを務めるウシャ・ ラガバチャリ氏によると、同社のブランドイメージは11年以降15%上昇 した。

原題:Ad Woman Behind Ford’s Mustang Defies Gender Bias Before Cannes(抜粋)

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