ユーロ買い優勢、ユーロ圏首脳会議に注目-ギリシャが新提案

更新日時

22日の東京外国為替市場ではユーロが上昇。 ギリシャ債務問題の行方が注目される中、ユーロ圏緊急首脳会議を前に ユーロ買いが優勢となった。

ユーロ・ドル相場は1ユーロ=1.13ドル半ばから一時1.1404ドルま でユーロ買いが進み、午後3時45分現在は1.1395ドル前後。ギリシャの チプラス首相は21日、同国のデフォルト(債務不履行)回避に向け新た な改革案を提示した。

みずほ証券の鈴木健吾チーフFXストラテジストは、ユーロの堅調 について、「最後の最後までぎりぎりの交渉を演出する必要がギリシャ サイドにあるということでやっているだけでしょうという判断だと思 う」とし、「デフォルト(債務不履行)ということはないだろうし、デ フォルトとなった場合でもユーロ圏からの離脱はないというところに収 めるという判断だろう」と説明。「ユーロはしっかりしていて、決裂し ても落ちそうな雰囲気」と話した。

同時刻現在のドル・円相場は1ドル=122円85銭前後。早朝に一 時123円09銭までドル買い・円売りが先行した後、122円56銭まで水準を 切り下げる場面が見られた。

鈴木氏はドル・円について、「先週のFOMC(米連邦公開市場委 員会)、日銀会合、来週の米指標の間で谷間となる今週はギリシャとい うことだろう」と指摘。ギリシャ協議が合意すれば、「リスクオンの円 安や米金利上昇で多少円安・ドル高になる可能性はありそう」と語っ た。

ギリシャ

ブリュッセルでのユーロ圏首脳会議は22日午後7時(日本時間23日 午前2時)に開始される予定。これに先立ち、午後零時半からユーロ圏 財務相による事前会合が開かれる。欧州中央銀行(ECB)も同日、預 金流出が加速度的に進むギリシャの銀行向け緊急支援を電話で協議す る。

欧州連合(EU)の行政執行機関、欧州委員会のセルマイヤ報道官 はツイッターで、ギリシャの新提案が「ユーロ圏首脳会議で前進するた めの良いたたき台」になると述べた。

ブラウン・ブラザーズ・ハリマン外国為替部の村田雅志通貨ストラ テジストは、ECBによる緊急流動性支援上限引き上げもあって、ギリ シャがデフォルトに至らない可能性もあると指摘。「ユーロ・ドルの動 向に注目しつつ、合意の行方を見極めながら、慎重な値動きにならざる を得ない」と語った。

ユーロ・円相場は早朝に1ユーロ=140円10銭までユーロ高・円安 に振れた後、いったん139円台前半まで戻したが、徐々にユーロ買い・ 円売りが優勢となり、140円ちょうど前後まで値を切り上げた。

米商品先物取引委員会(CFTC)によると、シカゴマーカンタイ ル取引所(CME)国際通貨市場(IMM)の先物取引非商業部門のド ルに対するユーロの売り越しは16日時点で8万9357枚と前週の13万7974 枚から縮小し、約11カ月ぶりの低水準となった。円の売り越しは8 万664枚。前週は11万6286枚の売り越しだった。

上田ハーロー外貨保証金事業部の山内俊哉氏は、仮にギリシャがデ フォルトになっても、市場はある程度織り込んできているため、パニッ ク的な動きにはつながらないと予想。もっとも、投機勢のポジションで はユーロ売りを積み増す余地が拡大しているほか、円も売り持ち解消の 十分な余地があるため、「ユーロ売りと円買いになってもおかしくはな い」と指摘した。

--取材協力:池田祐美.

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE