日本株は続伸、ギリシャ楽観と需給期待-銀行、内需中心買い

更新日時

22日の東京株式相場は続伸。ユーロ圏の緊急 会合を控え、ギリシャ情勢で何らかの合意形成があるとの楽観的な見方 が広がり、国内面では高水準にある空売りの買い戻しなど需給好転への 期待もあった。銀行、保険の金融セクターが業種別上昇率の1、2位を 占め、医薬品や陸運、建設など内需株が相対的に強い。

TOPIXの終値は前週末比17.60ポイント(1.1%)高 の1648.61、日経平均株価は253円95銭(1.3%)高の2万428円19銭。日 経平均は2週間ぶりの高値水準を回復した。

三井住友信託銀行の瀬良礼子マーケット・ストラテジストは、「グ ローバルに株式市場には楽観ムードが強い。債券市場はリスクオフ的な 動きになっているが、株式市場はギリシャも問題ないという見方になっ た」と言う。銀行、保険株高に関しては、「米国の急ピッチの利上げ観 測が遠のいており、上昇している」との認識を示した。

ユーロ圏緊急首脳会議が22日に開かれ、ギリシャ問題を協議する。 ギリシャ首相府によると、チプラス首相はメルケル独首相、オランド仏 大統領、欧州委員会のユンケル委員長に21日に電話で支援を得るための 提案を説明。ギリシャ政府当局者が明らかにしたところでは、新提案に は年間純利益が50万ユーロ(約7000万円)を上回る企業への課税、来年 からの早期退職の選択肢廃止や累進課税の強化が盛り込まれている。

欧州委員会のセルマイヤ報道官は、新提案が首脳会議で「前進する ための良いたたき台」と述べた。首脳会議はブリュッセルで22日午後7 時(日本時間23日午前2時)から開始予定、30日にはギリシャの国際通 貨基金(IMF)に対する返済期限が迫っている。

香港ミラボー・アジアのトレーディング担当ディレクター、アンド ルー・クラーク氏は「ギリシャに関し合意するのではないかと期待して いる。合意期限が延期になるため、本当に良いかどうかは疑問だが、 『バンドエイド』に対する短期的な反応だ」と話した。

先物主導で戻り試す、空売りや持ち合い解消意識

週明けの日本株は、リスク資産に慎重だった前週末の米国株安・債 券高の流れを受け、TOPIX、日経平均とも小幅反落で開始。しかし 早々にプラス転換すると、先物主導で午後は一段高となった。

日経平均は前週18日の取引で1カ月ぶりに2万円の大台を割れ、東 京証券取引所によると、同日の空売り比率は38.3%と1月6日に記録し た2008年の算出開始以来の最高水準を更新した。19日には、35.8%にや や低下したが、年初来の平均31.6%をなお上回っている。

みずほ証券投資情報部の大神美由紀シニアストラテジストは、ギリ シャの臨時会合は「結果がどうなるか分からない。足元で空売り比率 が35%付近と高まっているため、とりあえずポジションをニュートラル にしたいという動きが出ている」とみていた。

東証1部33業種は銀行や保険、医薬品、陸運、空運、その他金融、 建設、精密機器、情報・通信など28業種が上昇。銀行については、上場 企業の株式持ち合いの解消が加速する方向で、政府も6月末にまとめる 成長戦略で銀行に持ち合い株の売却を促す、と20日付の日本経済新聞朝 刊が報じる材料があった。ガラス・土石製品や石油・石炭製品、卸売、 パルプ・紙、海運の5業種は下落。

売買代金上位ではみずほフィナンシャルグループ、三菱UFJフィ ナンシャル・グループ、三井住友フィナンシャルグループの3大金融グ ループがそろって上昇。ファーストリテイリングやKDDI、東京海上 ホールディングス、信越化学工業、JR東海、大東建託も上げ、バーク レイズ証券が投資判断を上げた中外製薬も急伸した。半面、伊藤忠商事 や日本ガイシ、東洋ゴム工業は安い。東証1部の売買高は20億4364万 株、売買代金は2兆1792億円。上昇銘柄数は1282、下落497。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE