米国債:反発、ギリシャ情勢の先行きを悲観し逃避需

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19日の米国債相場は3日ぶりに上昇。ギリシ ャの危機克服に懐疑的な見方が根強く、安全な逃避先としての米国債に 資金が集まった。一方、債務交渉は合意に達しギリシャがユーロ圏にと どまるとの楽観から、欧州株と欧州の国債は上昇した。

米10年債利回りは約2週間ぶりの水準に低下した。来週のユーロ圏 緊急首脳会議を前に、欧州中央銀行(ECB)はギリシャの銀行向けの 緊急流動性支援(ELA)の上限引き上げを決めた。

クレディ・アグリコルの債券戦略責任者、デービッド・キーブル氏 は「現在、本当に安全な逃避先は米国債だけだ。ドイツ国債でさえ、交 渉決裂シナリオは最良とは言えない」と指摘した。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後4時59分現在、10年債利回りは前日比8ベーシスポイント(bp、 1bp=0.01%)低下し2.26%。一時は3日以来の低水準となった。同 年債価格(表面利率2.125%、償還期限2025年5月)は21/32上げて98 26/32。

三菱UFJ証券USAのシニア米国債トレーダー、トーマス・ロス 氏(ニューヨーク在勤)は「ギリシャに関する心配と不安が中心だ。週 末にかけて、それしかない。流動性は低下している」と述べた。

ギリシャ向けの現在の救済プログラムは30日に期限切れとなり、同 日は国際通貨基金(IMF)への支払い期限でもある。18日にはユーロ 圏財務相会合で交渉が決裂したが、チプラス首相は19日、危機を克服す ることができるとの見方を示した。

「厚みはない」

みずほセキュリティーズUSAの米国債トレーディング責任者、ジ ェームズ・コンビアス氏(ニューヨーク在勤)は「現在の市場に厚みは あまりない。きょうは金曜で、月曜には大きな会合がある。資本規制が 導入されるかどうか不透明だ。きょう大きなリスクをとる理由はない」 と述べた。

10年債利回りは週間で13bp低下。米国債相場は週間で2週連続で 上昇し、月初からの下げを縮小した。

CRTキャピタル・グループの政府債ストラテジスト、イアン・リ ンジェン氏は「友好的と言えるような妥結に至る可能性は低下してお り、それが米国債利回りを押し下げている」と述べた。

ブルームバーグ米国債指数によると、年初から18日までのリターン はマイナス0.23%。月初からではマイナス0.95%となっている。

原題:Treasuries Regain Haven Status as Europe Shrugs Off Greece Exit(抜粋)

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