NY外為:ドル下落、インフレが緩やかな利上げ見通し裏付け

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ニューヨーク外国為替市場ではドルが続落。 米国のインフレが金融当局の目標を大きく下回ったことが統計で示さ れ、利上げは漸進的なものになるとの当局の見解を裏付けた。

米金融当局は長期的な政策金利見通しを引き下げたことから、ドル 建て資産の投資妙味が損なわれるとしてドルは売られていた。米商務省 が発表した5月の消費者物価指数(CPI)は食品とエネルギーを除く コア指数が前月比0.1%上昇に鈍化。総合指数は前年同月比でほぼ変わ らずだった。当局は年間で2%の上昇を目指している。

シリコン・バレー・バンク(加州サンタクララ)の上級為替トレー ダー、ミン・トラン氏は「CPI統計はあまり支援材料にはならなかっ た。相場を左右している材料の大半は米連邦公開市場委員会 (FOMC)だ」と述べ、「一度利上げを開始したらそのペースは漸進 的なものになるという見方がテーマになっている」と続けた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ブルームバーグ・ドル・スポット 指数は0.2%下げて1165.02と、5月18日以来の低水準。ドルは対ユーロ で0.2%下げて1ユーロ=1.1359ドル。ドルは対円で0.4%安の1ドル =122円96銭。

ブルームバーグ相関加重指数によると、ドルは過去12カ月間におい て主要10通貨のバスケットに対し17%上昇と、最高のパフォーマンスと なっている。6月に入ってからは約2%下げている。

米インフレ動向

米労働省の発表によると、5月のCPI(季節調整済み)コア指数 は前月比0.1%上昇と、年初来で最小の伸びとなった。ブルームバー グ・ニュースがまとめたエコノミスト調査の予想中央値は0.2%上昇だ った。前月は0.3%上昇。総合指数は燃料価格の回復を背景に0.4%上昇 した。

モントリオール銀行の外為戦略グローバル責任者、グレッグ・アン ダーソン氏(ニューヨーク在勤)は「CPIは若干ソフトだった。市場 は依然としてドルに対してはロングだが、この先やや下げる可能性があ る」と述べた。

FOMCが17日発表した参加者の予測(中央値)によると、15年末 のフェデラルファンド(FF)金利は0.625%で3月時と同水準。16年 末のFF金利予測は1.625%と、3月時の1.875%から下方修正された。

欧州連合(EU)のトゥスク大統領が電子メールで、ギリシャ問題 を協議するためにブリュッセルで緊急ユーロ圏首脳会議を開くと発表す ると、ドルは対ユーロで下げた。

原題:Dollar Slides as Inflation Pace Backs Fed’s Lower-Rates Outlook(抜粋)

--取材協力:Lananh Nguyen.

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