日本株反発、米景気安心と為替落ち着き-輸出、素材広く買い

更新日時

19日の東京株式相場は反発。低インフレ下で の景気回復の持続を示す統計が相次ぎ、米国経済に対する安心感が広が った。為替の安定も好感され、電機やゴム製品など輸出関連、繊維や化 学といった素材株、食料品株など幅広い業種が高い。

TOPIXの終値は前日比14.35ポイント(0.9%)高の1631.01と 4日ぶり、日経平均株価は183円42銭(0.9%)高の2万174円24銭と5 日ぶりに上昇した。

三井住友トラスト・アセットマネジメントの三沢淳一執行役員は、 「コーポレートガバナンス改善で日本株のベースラインの評価が上が り、材料不足になるとすぐ調整してしまう従来の感じではなくなった」 と指摘。18日のギリシャ協議の決裂もサプライズはなく、「節目として 意識されていた日経平均2万円をいったん切った状態だったため、米国 株に連動し、ミニリスクオン的に上がった」とみていた。

米労働省が18日に発表した先週の新規失業保険申請件数は、前の週 から1万2000件減少の26万7000件と5月9日終了週以来の低水準となっ た。エコノミスト予想の中央値は27万7000件。6月のフィラデルフィア 連銀製造業景況指数は15.2に上昇し、市場予想のレンジ4-12を上回っ た。半面、5月の消費者物価指数(CPI)は食品とエネルギーを除く コア指数が前月比0.1%上昇と、年初来で最小の伸びだった。

米連邦公開市場委員会(FOMC)は17日会合後の声明で、経済成 長は上向きつつあるが、引き続き景気支援の方針を示していた。野村証 券投資情報部の若生寿一エクイティ・マーケット・ストラテジストは、 「米利上げがあったとしてもブレーキを踏む形ではなく、中立化だとい う見方がきのうの経済指標でより強固になった」と受け止める。

1日で2万円に戻す

景気の先行きに対する安心感から、18日の米国株はナスダック総合 指数が史上最高値を更新するなど上昇。この流れを受けたきょうの日本 株は、前日までの続落反動もあり、終日幅広い業種が堅調に推移した。 前日に1カ月ぶり2万円を割り込んだ日経平均は、1日で大台を回復。 この日のドル・円が1ドル=123円近辺と、前日の東京株式市場の終値 時点122円98銭に対し落ち着いていたこともプラスに寄与した。

一方、ギリシャと債権者側は18日、4時間にわたり協議したが、折 り合いはつかなかった。ギリシャが国際通貨基金(IMF)への約15億 ユーロ(約2100億円)の支払いが必要となる30日までに、同国が支援を 得られる望みはなくなったとユーロ圏財務相会合で議長を務めるオラン ダのデイセルブルム財務相は記者団に述べた。

ユーロ圏は22日にブリュッセルで緊急首脳会議を開き、ギリシャ問 題を協議する。マネックス証券の広木隆チーフ・ストラテジストは、ギ リシャ問題について「テクニカルデフォルトになるが、ユーロを離脱し ないというのがコンセンサス。日本株に影響する経済的な話ではなくな っている」との見方を示していた。

日本銀行は19日の金融政策決定会合で、政策方針の現状維持を8対 1の賛成多数で決めた。今回の会合について、ブルームバーグが8-15 日にエコノミスト35人を対象に行った調査では、7月の緩和予想は2人 (5.7%)と前回調査(25%)から減少していた。

ウィズダムツリー需要

東証1部の業種別33指数は繊維、ゴム、海運、パルプ・紙、食料 品、証券・商品先物取引、電機など28業種が上昇。鉱業や電気・ガス、 石油・石炭製品、医薬品、保険の5業種は下落。東証1部の売買高は24 億593万株、売買代金は2兆9610億円。上昇銘柄数は1368、下落409。

売買代金上位では、19日引け後のウィズダムツリー定期見直しによ る金額影響が上位にある、とみずほ証券が分析したファナック、ソフト バンク、ブリヂストン、リクルートホールディングス、東京エレクトロ ンがそろって上昇。村田製作所、セブン&アイ・ホールディングスも高 い。半面、ユニ・チャームや第一生命保険、国際石油開発帝石、東京ガ ス、J-POWERは安い。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE