米国債:下落、年内の利上げ観測が根強く-経済指標は堅調

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18日の米国債相場は下落。連邦公開市場委員 会(FOMC)が年内に利上げを実施するとの見方が再び強まり、下げ に転じた。

前日に公表されたFOMC参加者の予測で2016年以降の利上げペー スの見通しが下方修正されたため、米国債は買いが先行していた。この 日発表された経済指標は労働市場や景気の強さを示し、利上げ観測を後 押しした。一方、インフレが落ち着いていることを示唆した。

クレディ・アグリコルの債券戦略責任者、デービッド・キーブル氏 は「FOMCはハト派的だったが、景気は加速している。今後3カ月は 良好な雇用指標が続くだろう。CPIが前年比で上向き、雇用の改善が 続けば、利上げが始まる可能性が高い」と指摘した。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは前日比2ベーシスポイント(bp、1b p=0.01%)上昇し2.33%。同年債価格(表面利率2.125%、償還期 限2025年5月)は5/32下げて98 5/32。

2年債利回りは2bp低下の0.63%。30年債との利回り差は2日連 続で拡大し、一時は2.5ポイントと過去1カ月弱で最大となった。利上 げペースの鈍化はインフレを助長するとの懸念が背景にある。

ユーロ圏財務相会合でギリシャ問題に関して合意に至らず、22日に ブリュッセルで緊急首脳会議を開くと伝わると、米国債は下げ渋った。

「22日朝には厳しい状況にも」

ソシエテ・ジェネラルのトレーダー、ショーン・マーフィー氏(ニ ューヨーク在勤)は「ギリシャ関連のニュースは少し懸念されており、 市場に浸透し始めている。22日朝に厳しい状況になっている恐れがあ る」と語った。

米週間新規失業保険申請件数は予想以上に減少し、フィラデルフィ ア連銀景況指数は予想以上に上昇した。一方、5月の消費者物価指数 (CPI)は予想を下回った。景気先行指標総合指数(LEI)は前月 比0.7%上昇した。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央 値は0.4%上昇だった。

ジャニー・モンゴメリー・スコットのチーフ債券ストラテジスト、 ガイ・リーバス氏(フィラデルフィア在勤)は「経済状況は少し明るい 方に転換しつつある」と指摘した。

FOMC予測

当局者が示した16年末の政策金利の予想は1.625%と、3月時点の 予測1.875%から引き下げられた。17年末の予測も2.875%と、3.125% から下方修正された。15年末の政策金利の予測は0.625%と、年内 に0.25ポイントの利上げが2回実施されることが示唆された。

モントリオール銀行の債券戦略責任者、マーガレット・ケリンズ氏 (シカゴ在勤)は「市場が織り込もうとしているのはFOMCのハト派 的な姿勢で、当局がインフレ目標を達成するために現在の姿勢を従来考 えられていたよりもやや長く維持することに関係している」と述べた。

原題:Treasury Traders Return to Reality as Fed Meeting Gains Erased(抜粋)

--取材協力:Wes Goodman、Eshe Nelson.

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