国連が支援する難民、過去最大の増加-シリアやイラク紛争で

シリアやイラク、ウクライナでの紛争により 世界の難民数が昨年、1945年以降で最大の増加を示したことが、国連難 民高等弁務官事務所(UNHCR)の調査で明らかになった。

第2次世界大戦終了後の3年間に欧州で100万人の難民が発生した ことに対処するため創設されたUNHCRは現在、その約60倍に上る数 の難民の支援に取り組んでいる。その数はイタリアの人口にほぼ相当す る。

UNHCRが18日発表した年次報告書によると、迫害や紛争、暴力 行為、人権侵害などの結果、難民となった人の数は昨年、5950万人に上 り、2011年と比較して40%増えた。年間830万人の増加は過去最多だっ た。約6000万人という難民数は、世界で24番目に人口の多い国を構成す るほどの人数だ。

昨年の難民急増の最大の要因はシリアでの内戦が4年目に入ったほ か、イラクでの過激派組織「イスラム国」による攻撃やウクライナでの 親ロシア派の暴動だった。報告書によれば、欧州に避難先を求めて約21 万9000人が地中海を渡ったように、二次的移動を余儀なくされる難民が 増えている。

グテーレス国連難民高等弁務官は電子メールで送付した資料で「わ れわれはパラダイム変化を目の当たりにしている。世界的な難民化と必 要とされる対策の規模がこれまでになく大きくなっている時代に今や歯 止めなく突入しているのは明らかだ」と指摘。「紛争を始める者はます ますとがめられることがなくなり、紛争の停止や平和の構築と維持に向 けた協力で、国際社会には全くなすすべがない状況は恐ろしい」と述べ た。

原題:Syria, Iraq Conflicts Drive Record Surge in UN-Assisted Refugees(抜粋)

--取材協力:Maryann Busso.

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