日経平均が1カ月ぶり2万円割れ、米金利予測下げとギリシャ

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18日の東京株式相場は日経平均株価が4日続 落し、1カ月ぶりに2万円を割り込んだ。米国の金融当局者が長期的な 金利予測を引き下げたことで為替のドル安・円高リスクが懸念され、ユ ーロ圏財務相会合を前にしたギリシャ問題の不透明感も広がった。輸送 用機器や保険、空運、石油株など東証1部33業種中、32業種が安い。

TOPIXの終値は前日比17.04ポイント(1%)安の1616.66と3 日連続安。日経平均株価は228円45銭(1.1%)安の1万9990円82銭で、 終値での2万円割れは5月18日以来。

アライアンス・バーンスタインの村上尚己マーケットストラテジス トは、「日本株が5月にラリーした理由の1つは、円安が急ピッチに進 んだことだった」と指摘。米金融当局は主流派でも9月利上げが厳しい とみる人が予想以上に多く、「ドル高・円安方向は変わらないにして も、そのピッチは時間がかかるかもしれない」と言う。ギリシャも「メ インストーリーは妥協だが、テールリスクはある」とした。

米連邦公開市場委員会(FOMC)は16、17日に開いた会合後の声 明で景気加速を指摘し、年内に利上げを実施する姿勢を維持した。た だ、参加者の新たな予測によると、年内に0.25ポイントの利上げが2回 実施される可能性が示されたが、2016年の引き上げペースの見通しは下 方修正。連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長は、引き締めは 緩やかなものになり、機械的なやり方に沿うことはないとした。

この日の為替市場では、ドル・円が一時1ドル=122円80銭台と5 日ぶりのドル安・円高水準に振れた。東京株式市場の17日終値時点 は123円55銭。いちよしアセットマネジメントの秋野充成執行役員は、 「FRBは金利安定化のために利上げは9月か12月に1回やり、それで 様子見。次回は来年3月ごろとなる可能性がある」とし、緩やかな利上 げペースで米金利は上がりにくい結果、為替はドル安・円高傾向になり やすいと予想する。

ユーロ圏会合、海外勢売り警戒

また、ギリシャのチプラス首相は17日、債権者側が要求する救済条 件について、受け入れられないものであれば拒否し、その責任を負う用 意があると表明。ドイツのショイブレ財務相はギリシャと債権団の交渉 が決裂した場合に備え、緊急計画を策定していると独議員らが述べた。 債権者側は、ギリシャに示した提案に対する応答がチプラス首相からま だなく、18日のユーロ圏財務相会合でのギリシャ協議は短時間で終わる だろう、と欧州連合(EU)当局者は話している。

内藤証券の田部井美彦市場調査部長は、「FOMCでは買い材料が なかった。外部環境が変わっていないとなると、混乱状態にあるギリシ ャに目がいって買い手控えムードになる」と指摘した。問題解決の可能 性を株価は織り込んできたが、「ギリシャとの交渉が長いていること で、合意できないだろうという方に傾いてきている」とみる。

一方、日本銀行は金融政策決定会合を18、19日に開催。ブルームバ ーグが8-15日にエコノミスト35人を対象に行った調査では、7月の緩 和予想は2人(5.7%)と前回調査(25%)から減った。サンライズ・ ブローカーズのトレーダー、マイキー・シア氏は「日本では追加緩和の 期待は低いというメッセージが日銀の黒田総裁から出たと思われている ため、6月から日本株を売っている投資家が多い」と言う。

財務省が取引開始前に発表した対外・対内証券売買契約等一覧表に よれば、前週(7-13日)の海外投資家による対内証券投資は4132億円 の売り越しだった。

東証1部33業種は空運、石油・石炭製品、保険、証券・商品先物取 引、輸送用機器、不動産など32業種が下落、電気・ガスの1業種のみ上 昇。石油は、前日のニューヨーク原油先物の軟調がマイナス要因。不動 産は、バークレイズ証券が株価のアップサイドが小さくなったとし、不 動産賃貸業界の判断を「ポジティブ」から「ニュートラル」へ下げた。 東証1部の売買高は20億2396万株、売買代金は2兆3007億円。上昇銘柄 数は330、下落は1479。

売買代金上位では三菱UFJフィナンシャル・グループ、ソフトバ ンク、トヨタ自動車、第一生命保険、SUMCO、ユニ・チャーム、双 日、ダイキン工業、ANAホールディングスが売られ、バークレイズ証 券が投資判断を下げた住友不動産も安い。半面、東京電力やアルプス電 気、楽天、KLabは買われ、クレディ・スイス証券が目標株価を上げ た村田製作所、みずほ証券が投資判断を上げたヤマハも高い。

--取材協力:Anna Kitanaka.

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