ヤマシン社長: キャタピラー向け販売を倍増へ-拠点の確保狙い買収も

昨年新規株式公開した建設機械用油圧フィ ルターで世界トップシェアを持つヤマシンフィルタは、3年後をめどに 米重機メーカー、キャタピラー向けの売り上げ倍増を目指している。

同社の山崎敦彦社長がブルームバーグのインタビューで明らかにし た。建機で世界第2位のコマツはヤマシンの最大顧客で売上高の約30% を占める。一方キャタピラーの事業規模は建機だけでもコマツの2倍以 上、売上高全体では3倍と差をつけるが、対キャタピラーの販売比率 は25%にとどまる。

山崎氏は、これまで米国企業であることなどからキャタピラーへの 「営業が十分でなかった」ことを認め、同社に販売攻勢をかけて販売先 の逆転現象を解消する考えを示した。キャタピラーへの拡販に加えて、 海外では新たな製造拠点が必要なことから、3年後をめどに米国で工場 を確保し現地生産を開始したい考えだ。生産拠点を確保するため、現地 企業との提携や買収も検討しているという。

北米での建機需要が堅調に推移する一方、最大市場の中国では新車 販売の低迷が続き、早期の回復も見込めない厳しい状況となっている。 ヤマシンは補給部品であるフィルターの純正品の比率を上げるなどの取 り組みで、アフターサービスを強化する。

建機向けがヤマシンの売り上げの9割を占める。キャタピラーへは パワーショベル用のほか、建機以外ではディーゼル発電機、船舶エンジ ン向けのフィルターを供給しているが、今後は採用が浸透していないブ ルドーザーやダンプトラック向けなどでの契約を働きかける。

山崎氏は建機市場の見通しについて「1、2年は厳しい状況が続く と言われているが、まだ販売拡大の余地はある」と語る。一方で、中長 期的に建機以外への産業にも本格的に進出するため、今後2、3かけて 取り組む分野を決めていく考えだ。

山崎氏は会社の理想像とした上で、10年後に売上高を現在の10倍 の1000億円程度、時価総額を約4倍の300億円にしたいと語った。「建 機用のフィルターではトップシェアで自信はあるが、ほかの分野で一般 的な油圧フィルターメーカとしてはまだまだ信頼獲得に至っていない」 と語り、今後他分野で事業を拡大する方針を示した。

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