米国株:上昇、政策当局が緩やかなペースでの利上げを想定

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17日の米株式相場は上昇。米金融当局が引き 締めのペースは緩やかなものになるとの認識を示したことが手掛かり。 米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長は、経済成長のより確 固たる証拠を望んでいると説明した。

トリップアドバイザーは急伸。マリオット・インターナショナルと の提携発表が好感された。プロクター・アンド・ギャンブル(P&G) など生活必需品株も高い。ハーレーダビッドソンは、自社株買い計画の 拡大を受けて上昇した。一方でフェデックスは5カ月で最大の下げ。決 算で利益がアナリスト予想を下回った。

S&P500種株価指数は前日比0.2%高の2100.44。ダウ工業株30種 平均は31.26ドル(0.2%)上昇し17935.74ドル。

LPLファイナンシャル(ボストン)のチーフ経済ストラテジス ト、ジョン・カナリー氏は「2016年と17年の利上げの道筋は、より緩や かなものになりそうだ」とし、リスク資産にはプラスだろう」と続け た。

FOMCが発表した参加者の予測(中央値)によると、2015年末の フェデラルファンド(FF)金利誘導目標は前回予測時から変わらなか ったが、16年末のFF金利は下方修正された。四半期ごとに発表される FOMC予測によると、15年末のFF金利は0.625%で3月時と同じ。 年内に2度、0.25ポイントの利上げを実施することが示唆された。

「ゴルディロックス経済」

雇用の伸び回復により、当局としては引き締めの開始時期を検討す る中で1-3月期の景気減速から先を見通す根拠が強まりつつある。同 時に、インフレ率は当局の目標を下回り続けており、政策当局者らは、 利上げ時期は経済データ次第との認識を示している。

直近の経済指標では小売売上高や賃金の伸びで改善が見られた。一 方で5月の住宅着工件数は前月比で減少。15日発表された製造業のデー タは期待外れな内容で、株価を押し下げた。

ナスダック・アドバイザリー・サービシズのマイルズ・クラウスト ン氏は「ゴルディロックス経済のような状況にあり、性急に大きく動く 必要はない」とし、「経済が多くの面で改善の兆しを見せつつあり、金 融当局には時間をかけて熟考する余裕がある」と述べた。

イエレン議長はFOMC声明発表後の記者会見で、ギリシャと債権 者は困難な決断を迫られているとし、合意できなかった場合、混乱の影 響は米国にも及ぶ可能性があると指摘した。

業種別指数

シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数( VIX)は2.1%低下し14.50。前日は3.8%下げていた。

S&P500種の業種別10指数では8指数が上昇。公益や消費関連の 指数が最も上げた。

トリップアドバイザーは15%高と、4カ月で最大の上げ。同社はマ リオット・インターナショナルとの提携を発表。トリップアドバイザー のウェブサイトを通じてマリオットが展開するホテルの予約が可能にな る。

一方でフェデックスは3%下落。3-5月(第4 四半期)決算で 利益はアナリスト予想に届かなかった。ダウ輸送株平均は0.4%下げ た。

原題:U.S. Stocks Advance as Yellen Sees Gradual Interest-Rate Rise(抜粋)

--取材協力:Sofia Horta e Costa.

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